咀嚼機能検査とは

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コラム

咀嚼機能検査とは

私たちが毎日意識せずに行っている食事の咀嚼には、全身の健康において重要な役割があります。しかし、病気や加齢、口内環境の悪化などによって咀嚼の力が落ちると、全身の健康に大きな影響を与えることになります。今回は、咀嚼の重要性やその能力を測る「咀嚼機能検査」についてご紹介しましょう。

咀嚼の役割

咀嚼の役割は、食べ物を小さくかみ砕くことだけではありません。咀嚼すると唾液が分泌され、含まれる消化酵素が胃腸の負担を軽減します。また、唾液は抗菌作用によってむし歯や歯周病、口臭の予防につなげます。そのうえ、咀嚼は満腹中枢を刺激して、満腹感を得やすいので、食べ過ぎを防いで肥満予防に役立ちます。さらに、口の周りの筋肉を発達させて、発音や滑舌の機能維持をサポートしてくれるのです。

咀嚼機能検査とは

咀嚼機能検査は咀嚼の能力を測定して数値化する検査で、治療前後の状態の数値を比較することで、客観的にその変化を確認できます。

咀嚼機能検査でわかること

この検査によって、咀嚼の際に顎がリズミカルに動くかどうか、どれほど効率的に食べ物を切断し粉砕できるか、かみつぶす力がどの程度あるかを把握することができます。この検査を治療の前後で測定することで、治療によって咀嚼機能がどの程度向上したかを数値的に確認することができます。

下顎運動検査

下顎の切歯点の動きを3次元的にとらえます。健常な下顎なら規則的でリズミカルな動きを繰り返しますが、顎の問題があると、動きの経路やリズムが不規則・不安定になります。この検査で、咀嚼運動の安定性や顎の動きのリズミカルさを確認することができます。

咬合圧検査

特殊なフィルムを噛みしめて、どれほど嚙む力があるか、上下の歯がどれくらいバランスよく接触しているかを測定します。噛む力と歯の接触バランスが良ければ、咀嚼機能が高いと評価されます。

従来の咀嚼機能検査の長所と短所

食べ物の粉砕具合から判定する方法は、古くから咀嚼機能検査として多くの研究に用いられていました。しかし、判定する食品の条件を揃えるのが困難、検査に時間がかかるなどの問題がありました。また、食べ物の内容物の溶出量から判定する方法は、食品条件が一定になりやすいうえに、検査時間が短いという長所がある一方、検査のためには特別な機械が必要などの短所があげられました。

新しい咀嚼機能検査

グルコセンサー検査
糖分(グルコース)を含有したグミゼリーと水分中のグルコース濃度を測定する「グルコセンサー」を使用して、簡便かつスピーディーに数値化して咀嚼能力を判定できる利点があります。まず、グルコースを含有した1.5㎝程度のグミゼリーを20秒間噛んだ後、10mlの水を含んで、グミゼリーと共に吐き出します。そして吐き出した水分中に溶けたグルコースの濃度をグルコセンサーで測定します。測定は6秒で完了し、測定値がグルコース濃度として表示されます。測定値が100㎎/dl未満の場合は、「咀嚼能力低下」と判定されます。検査時間約20秒、測定時間約6秒と、わずか1分以内に咀嚼能力が判定できます。

低下した咀嚼機能の治療

咀嚼機能検査で能力の低下が確認され、むし歯や歯周病がある場合は、まずそれらの治療が優先されます。歯が欠けたままや、合わない入れ歯を使用していた場合は、入れ歯や補綴物の作成・調整が行われます。また噛む力が低下すると栄養が偏り、サルコペニア(加齢による筋肉量の減少)や、フレイル(加齢による心身の衰え)という状態を引き起こすリスクがあります。そのため、咀嚼機能低下の場合には、たんぱく質の摂取量を増やす、介護食や栄養補助食品を使用するなど、食生活見直しのための管理栄養士による食事相談や栄養指導が行われることがあります。
咀嚼機能検査の保険適用条件
咀嚼機能検査で保険適用を受けられるのは、総入れ歯装着の場合や、上下どちらかの顎で9本以上の歯を失って入れ歯を使用している場合、左右の奥歯を含む4本以上の歯を失っている場合、顎義歯や舌接触補助床などの特殊な入れ歯を使用している場合、保険のインプラント治療を受けている場合などです。これらの条件を満たさない場合は自由診療となり、症状によって検査にかかる費用は異なります。 いかがでしたか、咀嚼能力低下と診断された場合は、原因に応じた治療が必要です。例えば、歯を失えば入れ歯やインプラント、ブリッジなどの補綴治療を行います。噛むための筋肉衰えには、筋肉のトレーニングが必要となります。オーラルフレイルを早く発見して適切な対策をとるために、硬いものが噛めないなどの咀嚼能力に不安を感じたら、一度、歯医者さんに相談してみてください。

監修者情報

公開日:2023年07月10日

理事長

理事長 松岡 伸輔

芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。

当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
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