columns
コラム
歯周ポケット!? あなたの歯周ポケットはきれいですか?
今や日本有数の俳優になられた、岡田准一さんのCMは皆さんもご存じですね。「ひらパーッ」も有名ですが、もう一つ。それが「歯周ポケット」についてのCMです。検察官役の岡田さんが法廷で、「歯周病に絶対なっていない」と云う被告の彼女に、「歯周病の疑いがある」と問いかけています。「まだ、30代の私に限って」と、彼女は否定します。そこで、歯周ポケットである歯茎の中を披露して、歯周病プラークの説明をして、「30代の3人に2人が歯周病だから、早めのケアが必要」と呼びかける内容のCMでした。今回は、そんな歯周ポケットについてのご紹介です。
歯周病
歯周ポケット
歯周ポケットは、歯(歯根)と歯肉(歯茎)の間に出来る溝のことですが、健康な歯肉(歯茎)の場合は、歯と歯肉(歯茎)がぴったりとくっついているので、歯周ポケット(歯肉溝)の深さは、浅いです。でも、歯周病になって歯肉(歯茎)が腫れると、歯肉(歯茎)が歯から離れて、歯周ポケットが深くなってしまうのです。歯周ポケットの深さ
歯周ポケットの深さは、「ポケット探針」と云う専用器具で測れるので、歯周病がどのくらい進行しているのかの目安となります。歯の1本1本により歯周ポケットの深さは異なるので、数か所の歯の歯周ポケットを測ることになります。健康な歯茎(歯肉) ~2mm | 健康な場合でも溝はあり、歯肉溝とも呼ばれます。 |
---|---|
歯肉炎(軽度歯周病) 2~5mm | 歯肉が腫れて、歯周ポケットも健康な場合よりは多少深くなりますが、治療で完治することも十分可能です。 |
歯周炎(重度歯周病) 5mm~ | 歯肉が腫れて、歯周ポケットも健康な場合よりは多少深くなりますが、治療で完治することも十分可能です。 |
- 歯周ポケットに歯垢(プラーク)や歯石、食べかすなどが溜まり易くなるので、口臭が酷くなります。
- 歯に直接、水などが触れるので、冷たい水や温かいものなどを食べると歯がしみます。
- 歯と歯肉の間が大きくなって、歯がグラグラと動くようになります。
歯垢(プラーク)
歯周病になって歯周ポケットが深くなると、歯垢(プラーク)が溜まり易くなります。歯垢(プラーク)とは一体何でしょうか?答えは「たくさんの種類の細菌の塊」です。口の中には数百種類・数億個以上の細菌が生息し、人間の体の中でも最も多くの細菌が住んでいる処です。この細菌が何らかの原因で増え過ぎたり、食べかす(特に糖分を含む)に付着することで、「歯垢(プラーク)=細菌の塊」が出来上がります。そして、歯やその周りにしっかりついて、歯肉(歯茎)を炎症させたり、歯槽骨や歯根膜を溶かして、歯周病を悪化させたり、虫歯を引き起こします。歯垢(プラーク)自体は黄白色なので、歯垢(プラーク)が歯に付着しているかどうかは、見分け難いです。そんな時は、指で歯を触ってみてネバネバした黄白色の物質が見つかれば、歯垢(プラーク)である可能性が高いと云えます。歯科医院では、「プラーク染色剤」を使って、どの歯にどのくらい歯垢(プラーク)が付着しているかを診察してもらえます。「歯垢(プラーク)があると云うことは、歯の磨き残しがある」ので、毎日、丁寧に歯磨きをしてもらえれば、歯垢(プラーク)を取り除くことは出来るはずです。でも、その歯磨きの仕方が悪かったり、歯並びが悪いせいなどで、歯垢(プラーク)が放置されていると、以下の症状が進行します。 ●歯肉(歯茎の炎症)→出血や膿が溜まる→「歯槽骨・歯根膜」が侵され、溶ける→最終的には歯が抜ける 歯垢(プラーク)の段階なら、丁寧で正しい歯磨きによって除去が可能ですが、歯垢(プラーク)を放置していくと、歯磨きでは除去出来ない「歯石」になってしまいます。また、歯石は歯垢(プラーク)が付着し易いので、歯周病の症状が増々進行すると云う悪循環を重ねるのです。食事をすれば歯垢(プラーク)が歯につくのは仕方ありませんが、歯磨きなどで除去することは可能なのですから、歯周病予防のためには日頃の歯磨きがとても重要であり、その上に、定期的な歯科検診が歯周病予防につながります。歯石
歯石は歯周病の原因の歯石(プラーク)と唾液中のカルシウムが混ざって出来た物質で、非常に頑固に歯や歯の周りに付着して、歯磨きでは除去出来ません。歯医者さんが使うスケラーと呼ばれる専用器具で除去することになります。歯垢(プラーク)から歯石に
歯垢(プラーク)から歯石になるまでには、個人差があって一概には言えませんが、2日もあれば、歯石に変わると云われています。毎日、欠かさず歯磨きをする事で、歯垢(プラーク)を確実に除去して、歯石にならないようにすることが大事なのです。歯石は歯周病の原因か?
歯垢(プラーク)は歯周病の最大の原因ですが、歯石自体は歯周病の原因ではありません。歯石は唾液中に含まれるカルシウムが歯垢(プラーク)と混ざって細菌が死滅して、石灰化した物です。だから、直接的には、歯周病の原因ではないのです。でも、歯石の表面は大変凸凹しているので、歯垢(プラーク)が付着し易く、その上、除去し難いのです。その歯石を除去しないで放置していると、周りに歯周病の原因菌である歯垢(プラーク)がドンドン付着して行きます。だから、直接、歯周病の原因にならなくても、間接的には歯周病に大きく関わっているのです。ですから、最低、半年に1回、出来れば2.3ヶ月に1回、歯科医院で定期検診を受けて歯石の有無を確認してください。もし、歯石が付着している場合は、除去してもらうことが歯周病予防にとって、とても大切なことなのです。 いかがでしたか、あなたの歯周ポケットは大丈夫ですか?まだ若いからと安易に考えず、早めの歯科検診が大切ですね。是非、参考にしてみてください。監修者情報
公開日:2023年07月10日
芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。
当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
院内は衛生管理の徹底により安心して診療を受けていただけます。そして患者様目線を大切に、家族を診ているような丁寧で痛みをできるだけ抑えた治療をご提供します。
予防にも力を入れ、長い目で見たお口全体の健康維持をサポートしますので、気になることは何でもお気軽にご相談ください。