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コラム
未病の段階で防ぐ予防歯科
古来、心身の状態は、絶えず「健康」と「病気」の間を行ったり来たりしていると考えられてきました。「未病」とは、このような「健康」と「病気」の間の変化の過程を指しています。日常生活で「未病」を改善し、心身をより健康な状態に近づけ、健康寿命を達成するためには、心身の健康だけでなく、お口の健康をよりよく保つように努めることがとても大切なのです。今回は、人生100年時代を幸せに生きるため、「未病」の改善ポイントについてのご紹介です。
かながわ未病改善宣言
平成29年、人生100年時代を見据えて、神奈川県は「かながわ未病改善宣言」を発表しました。その目的は、日常生活で「未病」を改善し、心身をより健康な状態に近づけましょうというものでした。近年、老年医学分野の研究発展や大規模疫学調査の結果に基づくデータ解析などによって、健康寿命の延伸に関わる要因が解明されてきました。このような背景のもとで、「かながわ未病改善宣言」では、次の「2つの理念」と「3つの取り組み」を掲げています。2つの理念
理念1
「超高齢社会を幸せに生きるには未病が大切」という価値観を育て、人生100歳時代に向けた「スマイルエイジング」を実現。理念2
未病改善について学び、社会のあらゆる主体が協力して、ライフステージに応じた未病改善に取り組む。3つの取り組み
食
毎日の食生活を見直し、健康的な食生活へ改善する。オーラルフレイル対策も重要。運動
日常生活にスポーツや運動を取り入れる。質の良い睡眠も重要。社会参加
ボランティアや趣味の活動などで他者と交流し、社会とのつながりを持つ。未病の段階で防ぐ真の予防歯科
未病は病気になってからの治療より、病気になる前の治療・習慣が重要という予防医学の概念です。この未病の改善を歯科でも行えますが、歯のメンテナンスや定期検診を予防歯科と思っている方が多いようです。しかし、「予防歯科=歯の掃除」という認識では、本当の予防歯科とは言えないのです。そもそも、歯科ではむし歯や歯周病、歯列不正にならないようにしなければなりません。そのためには、クリーニングだけでなく、食育などのアドバイスや、悪い細菌の少ない口腔内と栄養バランスなどを整え、歯列不正を招く生活習慣を改める必要があるのです。むし歯や歯周病を再発させない「マイナスをゼロに戻す」治療ではなく、一度もむし歯や歯周病や歯列不正をさせない「マイナスを経験させない」ことが、歯科医療従事者の使命であると思っています。お口は健康の入り口
お口の清潔を保つことは、おいしく食べて栄養を摂り、楽しく話せる豊かな人生につながっていきます。入り口が汚れた状態では、生きるために大切なものがすべて汚れて自分の体に入ることになります。日々の暮らしを楽しむ人生を送りたいなら、口腔内の健康に気を配ることはとても重要です。毎日の自宅でのケアと歯科医院でのプロケアによる口腔ケアは、これからの豊かな人生(よりよく生きて、食べて、暮らすこと)のために欠かせない習慣です。お口の中には、多くの善玉菌と悪玉菌が住み着いています。歯周病菌やむし歯菌などの悪玉菌は、口腔内の健康を害するだけでなく、食べ物や唾液とともに胃腸に届き、腸内環境を悪化させます。さらに歯周病菌が引き起こした炎症により生み出されたサイトカインは、歯肉の毛細血管の血液に乗って全身に運ばれます。そして血管壁や脂肪組織、筋肉などに作用して高血圧や糖尿病、動脈硬化、肥満などの生活習慣病を悪化させるのです。最近、口腔ケアはインフルエンザなどの感染症予防にもつながることがわかってきました。清潔な状態に保たれた口腔内では、ウイルスが侵入しても感染しにくいのです。お口機能の衰え
お口機能の衰えは、心身の衰えに先行して現れます。滑舌が悪くなる、食べこぼす、食べた後にむせる、噛めない食品が増えるなどが起こってくると、要注意です。食べられなくなると十分に栄養が摂れなくなり、当然のように身体活動も低下してきます。また、うまく話せなくなると、外へ出て人と交わることがおっくうになり、社会参加の機会が減ってくる恐れがあります。むし歯や歯周病で歯を失ったり入れ歯が合わなくなったりすると、見栄えを気にしてますます社会参加の意欲が低下することも考えられます。オーラルフレイルの症状は、このような悪循環によってさらに重症化していくのです。未病はボヤのようなもの
お口機能の衰えは、心身機能が低下し、日常生活に支障をきたすようになるのを防ぐための重要なサインといえます。どんな病気も予防と早期発見、早期治療に努めることが大切です。例えば、日ごろから火の用心をしていれば、失火してもボヤのうちに気づいて大火事にならずに済むかもしれません。未病とは、このボヤにあたると考えてください。お口の機能の些細な衰えは、自分では気づきにくく、認めたくもないものです。周囲の人に尋ねると、「前から言おうと思っていたが・・・」というふうに、指摘してくれるかもしれません。歯科医院ではオーラルフレイルの予防や早期発見、早期治療に努めていますし、「口腔機能低下症」という概念も導入されています。 いかがでしたか、お口のことで気になることがあれば、かかりつけの歯科医院で調べてもらい、適切な対策をとってもらってください。このことが健康寿命を延ばし、健康に人生を全うする第一歩となるのです。監修者情報
公開日:2023年07月10日

芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。
当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
院内は衛生管理の徹底により安心して診療を受けていただけます。そして患者様目線を大切に、家族を診ているような丁寧で痛みをできるだけ抑えた治療をご提供します。
予防にも力を入れ、長い目で見たお口全体の健康維持をサポートしますので、気になることは何でもお気軽にご相談ください。