芦屋の歯医者なら芦屋M&S歯科・矯正クリニック

妊婦さんや授乳中の方で、歯の手入れがおろそかになっている方はいませんか？ しかし、歯の手入れはしたくても気になるのが、「妊娠中や授乳中でもホワイトニングして大丈夫なのか？」という点です。ホワイトニングでは薬剤を使うから、赤ちゃんに影響がでるか心配になりますね。 今回は、妊娠中・授乳中のホワイトニングについてのお話です。

妊娠中・授乳中のホワイトニングはダメ！

歯医者で行うホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。オフィスホワイトニングは、歯科医院において専用のホワイトニング薬剤を歯に塗布して、LEDやプラズマなどの光をあてて薬剤の漂白効果を活発化させて、歯を白くしていきます。ホームホワイトニングでは、歯科医院で処方されたマウスピースに専用のホワイトニング薬剤を流し込むことになります。自宅で1日２～3時間マウスピースを装着することで、歯がだんだんと白くなっていきます。 結論から言うと、妊娠中や授乳中のホワイトニングは、オフィス・ホーム共に勧められません。その理由は、胎児への健康被害や妊婦の病気発症のリスクがあるからです。

妊娠中にホワイトニングは行わない方が良い理由

胎児への健康被害リスク

先ず、1つ目の理由として、胎児への健康被害のリスクが高まることが挙げられます。 妊婦がホワイトニングで使う過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤の成分は、食べ物から摂れる栄養素や酸素と同じように、血液を通じて胎児にも送られます。その薬剤が胎児に及ぼす影響を示す医学的なデータはまだ出ていず、未知数なのですが、安全であるとは言い切れません。尚、薬剤メーカーの指示書にも「赤ちゃんへの影響を避けるために、妊娠中・授乳中の使用は控える」ことと、明記されています。

妊婦への病気発症リスク

2つ目の大きな理由は、妊婦の口内の病気の発症のリスクが高まることです。 妊娠中は女性ホルモンの変化の波が不規則になり、「唾液の分泌量が減少する」、「体の免疫力が低下する」などで、虫歯菌や歯周病菌への抵抗力が低下します。ホワイトニングでは、歯の表面を溶かす薬剤を使って行う治療なので、ホワイトニング後は歯の表面の組織が薄くなって、これらの菌への抵抗力が低下します。ホルモンバランスの崩れによる影響で、虫歯や歯周病にかかり易い状態の妊婦がホワイトニングすることで、更にその発症リスクが高まることになります。

授乳中にホワイトニングはしない方が良い理由

母乳は母親の血液に含まれる栄養素が変化したものです。だから、血中にホワイトニングの薬剤の成分が含まれていると、母乳にも少なからずその成分が入り込んでいくことになります。その母乳を飲んで赤ちゃんに悪影響が出るかどうか、医学界で明確に証明されているわけではありません。しかし言い換えれば、「悪影響の出る可能性がゼロではない」ということなので、授乳中のホワイトニングは勧められないことになります。

授乳中に使わない方が良い薬剤

・過酸化水素：過酸化水素には歯を漂白する効果があります。ホワイトニング中の過酸化水素は揮発して体内に入り、母乳から赤ちゃんに影響がでる可能性があるので使用できません。 ・過酸化尿素：過酸化尿素を使用すると分解されて、歯を漂白できる成分の過酸化水素になります。赤ちゃんに影響がでる可能性を否定できない過酸化水素ですから、妊娠中・授乳中は使用しない方が良いでしょう。

妊娠に気づかずホワイトニングを行った場合

「妊娠中のホワイトニングは避けた方が良い」といわれていますが、実際にホワイトニングの薬剤が原因で、赤ちゃんに悪影響がでたという症例はありません。気にし過ぎて精神的に不安定になる方が、かえって赤ちゃんの発育によくありません。不安な気持ちが続く場合は、かかりつけの産婦人科や歯医者に相談すると良いでしょう。

妊娠中・授乳中でもできるホワイトニング以外の方法

・PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）：ホワイトニングは歯の内部まで漂白しますが、歯科医院で行うPMTCでは歯の表面の汚れを落とすにとどめています。歯の着色の原因の多くは、タバコや茶渋、コーヒーなどの表面のよごれですから、PMTCで落とすだけでもかなり白くなります。尚、粉と水を高圧で吹き付けるジェットクリーニングでも、茶渋などはきれいに落ちます。 ・歯のマニキュア：歯科医院で歯の表面に専用塗料を塗って、手軽に歯を白く見せる方法です。ホワイトニングと異なり、被せ物の歯も白く見せることができますが、一定期間を過ぎると剥がれるデメリットがあります。 いかがでしたか、授乳期でも半年に一度は歯科医院へ行って、定期検診とクリーニングを受けてください。PMTCを行うことで、歯の汚れが落ちて白く綺麗な歯になり、着色しにくくなります。是非、参考にしてみてください。