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コラム
口腔機能と健康との関連性
口腔の疾患は様々な全身疾患と関連していることが報告されており、口腔の健康状態は全身の健康状態と密接な関連があります。今回は、口腔の健康状態を維持し、改善するための歯科治療が全身の健康状態の維持にとって、欠かせないものであることをご紹介します。
糖尿病患者に対するガイドライン
日本歯周病学会による「糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン」(2015年)では、糖尿病患者に対する歯周治療を推奨しており、また日本糖尿病学会発行の「糖尿病診療ガイドライン2019」でも、2型糖尿病患者に対する歯周治療によって血糖が改善する可能性があるとして、糖尿病患者への歯周治療を推奨しています。これは歯周病改善だけでなく糖尿病のコントロールにも有効であると考えられています。
其の他との関連
歯周病はその他にも、心疾患や慢性腎臓病、呼吸器疾患、骨粗しょう症、関節リウマチ、悪性新生物(がん)、早産・低体重児出産など、様々な全身の疾患に関連しているといわれています。中にはエビデンスが不十分なものもありますが、歯周病を治療して口腔を健康にすることは、全身の健康維持にも重要であるといえます。
口腔疾患と全身疾患の関連性
代表的な口腔疾患としては虫歯(う蝕)と歯周病があります。特に歯周病は様々な全身疾患に関連しています。中でも糖尿病との関連はエビデンスも高いことがよく知られています。歯周病の糖尿病との関連
糖尿病は糖代謝異常によって高血糖状態になる代謝疾患で、国内での患者数が多い疾患の一つです。主な合併症として、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害などがあります。また、糖尿病による免疫機能低下から易感染性(感染し易い状態)となって歯周組織の炎症が進み歯周病が悪化することで、歯周病が糖尿病の合併症であると認識されています。多くの疫学調査で糖尿病患者の歯周病が進行していることが示される一方、歯周病でもある糖尿病患者に歯周病治療を行うことで、HbA1c(血糖コントロールの指標)に改善が見られることから、歯周病と糖尿病との間に双方向的な関連があるといわれています。糖尿病患者に対するガイドライン
日本歯周病学会による「糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン」(2015年)では、糖尿病患者に対する歯周治療を推奨しており、また日本糖尿病学会発行の「糖尿病診療ガイドライン2019」でも、2型糖尿病患者に対する歯周治療によって血糖が改善する可能性があるとして、糖尿病患者への歯周治療を推奨しています。これは歯周病改善だけでなく糖尿病のコントロールにも有効であると考えられています。
其の他との関連
歯周病はその他にも、心疾患や慢性腎臓病、呼吸器疾患、骨粗しょう症、関節リウマチ、悪性新生物(がん)、早産・低体重児出産など、様々な全身の疾患に関連しているといわれています。中にはエビデンスが不十分なものもありますが、歯周病を治療して口腔を健康にすることは、全身の健康維持にも重要であるといえます。
生活習慣病のコモンリスクファクター
日本人の死亡の内、脳血管疾患や心疾患、悪性新生物などの生活習慣病による死亡は、死亡全体の半数以上を占めています。その名のとおり、生活習慣病は食生活や運動習慣、喫煙、飲酒など、日常生活の習慣が原因となって起こる様々な病気のことをいいます。生活習慣病の発病や悪化に関して良くない習慣は、生活習慣病のリスクファクター(危険因子)と呼ばれます。虫歯や歯周病などの口腔疾患は、歯磨きなどの口腔清掃習慣の影響を強く受けますが、喫煙や食生活などの全身の生活習慣病とも深い影響を受け、多くのリスクファクターを共有しています。高齢者の口腔の健康と全身との関係
虫歯や歯周病などで多くの歯を失っている高齢者にとって、咀嚼や嚥下などの口腔機能が低下して、食生活に支障をきたして十分な栄養が摂れなくなると低栄養のリスクが高まります。高齢者が低栄養に陥ると、サルコペニア(筋肉量の減少)やロコモティブシンドローム(運動器症候群)に繋がり、要介護になるリスクが高まります。そこで、そのリスクに対応するため、咀嚼や嚥下などの口腔機能の状態を評価する口腔機能検査が、歯科医療機関や後期高齢者の歯科健診で広く行われるようになっています。口腔機能の低下と寝たきり・認知機能の低下の関係
口腔機能の低下によって食事や会話に支障が出てくると、対人関係に困難を感じ、外出や外食をしなくなったりして、社会とのつながりが少なくなってきます。また、口腔機能の低下による口の周りの筋肉が衰え動きも悪くなると、容貌や表情が損なわれてコミュニケーション能力が低下していきます。そうすると人とのつながりも困難となって、閉じこもりがちになり、買い物や交通機関の利用などの知的能力を必要とする活動も減少します。さらに身体的・精神的に不活発になって、寝たきりや認知機能低下のリスクが高まるのです。高齢者約2000人を対象にした大規模コホート調査(※)によると、口腔機能が低下している人は、低下していない人と比較して、身体的フレイル(※)、サルコペニア、要介護状態、死亡の新規発生リスクが其々2倍以上高いと報告されています。 ※コホート調査:共通の属性を持つ集団の中からサンプルを選び、一定期間ごとに同じ調査を繰り返す手法 ※身体的フレイル:加齢により心身が老い衰えた状態 いかがでしたか、口腔機能の低下が疑われる場合は、適切な歯科治療や口腔機能を向上させるトレーニングを行って、口腔機能の改善を図り全身の健康維持に努めてください。監修者情報
公開日:2023年07月10日
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平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。
当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
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