芦屋市の大型総合歯科医院、芦屋M&S歯科・矯正クリニック

MENU

columns


コラム

過蓋咬合の原因と治し方について

過蓋咬合とは、奥歯を噛みしめた状態で上の前歯が、下の前歯を覆い隠すくらいに噛み込んでいる状態のことを指します。単に歯の噛み合わせの問題だけでなく、顎の骨にトラブルを生じる場合もあります。今回はそのような過蓋咬合についてのお話です。

過蓋咬合について

過蓋咬合とは歯を正面から見た時に、上の前歯によって下の前歯が隠れてしまう噛み合せのことで、ディープバイトとも呼ばれています。出っ歯や八重歯などの他の歯列不正と複合的に現れることがあり、放っておくと健康上の問題に繋がることもあります。

過蓋咬合になる原因

上顎と下顎のバランスが悪い

成長発育の段階で、上顎・下顎の成長のバランスが悪くて、下顎が後方に圧迫された状態になり、奥歯の噛み合わせが低くなって、過蓋咬合となります。

乳歯の早期の脱落

乳歯が早期に脱落すると、永久歯が傾斜して生えて、過蓋咬合になることがあります。

歯の生え方

奥歯の高さが足りない、前歯が過剰に長く生えているなど、歯の生え方に問題がある場合もあります。

虫歯などで奥歯がなくなった

虫歯などで奥歯が無くなると、歯のバランスが崩れて過蓋咬合になることがあります。

舌の位置や強く歯を食いしばる癖、下唇を噛んだり吸ったりする癖などによって、顎の位置や歯の生え方などが変化して、過蓋咬合を引き起こすことになります。

遺伝

顎の発育や歯の大きさ、歯の生え方などの遺伝によっても、過蓋咬合になると考えられています。

過蓋咬合を放っておいた場合の影響

過蓋咬合の状態を放っておくと、健康上のリスクに繋がります。20歳を超えると骨格が完成して歯が動きにくくなるので、20歳までの骨が柔らかいうちに治療を開始しないと、治療が難しくなることがあります。

歯や歯茎を傷つけることがある

嚙み合わせが深く、上下の歯が強くぶつかるので、歯が削れてしまうことがあります。また、下の前歯が上あごの歯肉にぶつかり傷つけて、口内炎ができることがあります。

顎関節症のリスクが高まる

過蓋咬合では、顎が後ろに押し込まれる状態になるので、顎関節への負担が大きくなり、顎関節症のリスクが高まります。尚、前歯の噛み合わせが深いことで、食べ物をしっかり噛むことが難しくなります。

歯周病のリスクが高まる

下の前歯が上の顎に嚙み込んだ状態が長く続くと、上顎に生じた炎症が拡がって、慢性的な歯肉炎や歯周炎を引き起こします。

ガミースマイルの原因となる

上の前歯が下の方に伸びているタイプの過蓋咬合では、笑った時に歯茎が上唇からはみ出すガミースマイルになることがあります。

横顔などの顔の印象に影響を及ぼす

前歯が目立ち、横から見ると顎がなくなっているように見えます。また、噛み合わせが深くなると、咬筋が発達して骨が隆起し、エラが張ってきます。

治療した方が良い7つの理由

過蓋咬合は、痛みを伴って生活に支障を感じるということがないので、美容面だけを気にする傾向にあります。しかし、長い目で見ると、歯茎の病気や顎関節症などの病気にかかりやすくなるので、以下で治療した方が良い主な理由を紹介します。

前歯が大きく見えてしまう

過蓋咬合状態になると、上顎の前歯が下顎の前歯に覆い被さるようになるので、前歯が大きく見えやすく、美容面ではあまりよいとはいえないでしょう。

顎関節症になりやすい

正しく歯を噛みしめた時の状態は、上顎の前歯に覆われた下顎の前歯が半分くらい見える状態になります。しかし過蓋咬合では、上顎又は下顎の前歯が大きく前後にずれる噛み合わせになっています。そのため、顎の筋肉や骨に負担がかかり易く、将来的に顎関節症になり易くなります。

虫歯や歯周病になり易い

唾液は消化のために働きますが、雑菌の繁殖もある程度抑えられ、虫歯を防止します。しかし、過蓋咬合では、上顎の前歯が前に出易く、口内が乾燥し易いので、虫歯や歯周病にもなり易くなってしまいます。

歯茎の腫れや口内炎になり易い

口内が乾燥する上に、前歯がきちんと噛み合わないと、歯が歯茎や口内の粘膜を傷つけてしまうので、歯茎が腫れて口内炎を起こし易くなります。

歯ぎしりなどで、症状が悪化し易い

過蓋咬合に歯ぎしりが加わると、歯が歯茎や口内の粘膜を傷つけて、症状が悪化し易くなります。

被せ物などが壊れ易い

虫歯治療を受けていた場合の過蓋咬合では、一部の歯に不自然に力がかかり易く、虫歯の治療で被せた金属が壊れやすくなります。

過蓋咬合の治療法

噛み合わせのズレが大きい場合

バイトプレートという専用の器具を使って矯正を行います。また、過蓋咬合では顎の骨の異常が原因で起こる場合もあります。この場合は、先に顎の骨の手術を行って、骨の状態が落ち着く半年程度あとに、矯正をはじめることになります。

噛み合わせがそれほどずれていない場合

ワイヤーを歯にかけて、正常な嚙み合わせに近づけるよう矯正を行います。ワイヤーは、歯の表側にかけられ、固定式で2年から2年半程度の時間をかけて行われます。尚、ワイヤーを歯の表面にかけるのが美容面で気にする方のためには、透明で目立たない取り外しできる「インビザライン」という方法もあります。

噛み合わせが整った場合

矯正器具を歯から外して、歯科医師の指導に従って、歯並びを安定させる治療(保定)が行われます。尚、保定には一般的に2年程度の期間が必要とされています。

いかがでしたか、過蓋咬合は美容面だけでなく、歯や歯茎、顎など様々な箇所に負担を生じさせます。特にお子さんには、歯が生え変わるという問題もあり、できるだけ早いうちに治療を開始することが望まれます。