芦屋の大型総合歯科医院、芦屋M&S歯科・矯正クリニック

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コラム

歯科技工士さんの仕事について

これまで2回にわたって、皆さんの歯の健康を守っている歯科医院の医師、スタッフの仕事を紹介してきましたが、最終回は芦屋M&S歯科・矯正クリニックで、微妙な調整も遅滞なく行えるよう常駐している「歯科技工士」について、ご紹介します。

歯科技工士の仕事

歯科医療の一端を担う医療技術専門職としての歯科技工士は、国家資格を有しています。歯科医師の指示書に従って、入れ歯や歯の被せ物、歯の詰め物、矯正装置などの作成や加工、修理を行います。高度な精密技工技術と共に、患者さん一人一人で異なる歯の色や形を把握し、繊細な審美感覚も求められます。人は、咀嚼(噛み砕く)や嚥下(飲み込む)、呼吸、発音、感覚、姿勢維持、運動能力、そして審美などが維持されることで、日々のQOL(生活の質)が向上し、人生の満足度にも影響を及ぼしていきます。歯科技工士は、このように歯科医療を通じて、人々の健康と幸福に貢献している大切な仕事なのです。

歯科技工士が作成する主なもの

クラウン(歯の被せ物)

一般的には「銀歯」と呼ばれ、歯全体に人工の冠(クラウン)を被せて、歯の形や機能を回復させます。クラウンには保険による「銀歯」と、自費による「セラミッククラウン」の2種類があります。銀歯の組成は、12%金銀パラジウム合金といって、パラジウム、銀が主成分となっており、安価ではありますが、金属劣化や二次虫歯のリスクが高いなどのデメリットがあります。

ブリッジ

歯を抜いたままにしておくと、隣の歯が倒れてきたり、噛みあう歯が伸びたりなど、全体の噛み合わせのバランスが崩れてきます。そこで、欠損歯の代わりとなる人工の歯(ダミー)を、両隣の歯に被せる冠と一体で作ります。保険で白くできるのは第一小臼歯まで(金属の外側のみ硬質レジンを貼り付ける)で、強度、透明感に優れたポーセレンなどの使用は自費となります。尚、ブリッジと支台歯の境目は虫歯になりやすいので、念入りなブラッシングが欠かせません。また、ダミーの基底部(歯茎側)を歯間ブラシなどで掃除することが不可欠と指導されます。
※印については、以前に述べたブログ#の項目を参照してください。

インレー

インレーとは、奥歯(小臼歯・大臼歯)の比較的浅い虫歯で、神経を残せるがコンポジットレジンでは修復できない場合に、虫歯部分を削り取った窩洞(かどう)に補う詰め物のことです。一般的に歯と歯の間にできた虫歯に用いられ、虫歯部分を削り取ってインレー装着のための窩洞を形成後、形どりをして作ります。尚、咬頭頂(奥歯の噛み合わせ部分)を一か所以上含むものをアンレー、歯全体を覆うものをクラウンと呼んでいます。

総義歯(入れ歯)

全部床義歯とも呼び、全く歯がなくなった方に装着します。人工歯が並べられる人工歯部(レジン歯、陶歯、金属歯など)と、人工歯部以外の床部(レジン、スルフォンなど)に分かれます。保険外では、粘膜面や口蓋側、舌側などの外観に触れない部分にコバルトやチタン、金などで作って、食物の自然な温度で味わえる金属床が選択できます。

局部義歯(部分入れ歯)

お口に合った部分入れ歯を装着することで、食べ物をしっかりと咀嚼し、飲み込むことができます。また、歯を失う前と同じような発音が可能になり、会話に不自由しなくなります。天然歯の色や歯茎の色に近い「自然な見た目の入れ歯」を装着することで、以前と変わらぬ笑顔と自信を取り戻せるでしょう。

インプラント

インプラント治療では、顎の骨に埋め込むインプラト体と一部のアバットメントは既製品を使いますが、それ以外は歯科技工士の手によって作られます。
・抜歯~アバットメントを接続するまでの仮歯(テック)や入れ歯
・カスタムアバットメント※の作成
・アバットメント~上部構造を接続するまでの仮歯(プロビジョナルレストレーション)
・上部構造の作成
※上部構造の色や歯茎と上部構造のラインにこだわる場合は、オーダーメイドのカスタムアバットメントが選ばれます。既製品はチタン合金の銀色ですが、ジルコニア製の白いものもあり、強い光の下でも金属が透けず、美しい見た目を保てます。

矯正装置

矯正治療に必要不可欠な矯正装置を作るには、まず歯科医師による患者さんのお口の中の歯型取りが行われます。インビザラインの場合はスキャンデータをアライン・テクノロジー社に送り、アライナー(マウスピース型装置)が作られますが、それ以外の場合は、歯科技工士が矯正装置を作ることになります。
その歯型に石膏を流し込む方法と、スキャンした歯型を3Dプリンターでプリントアウトする方法があり、出来上がった模型上で各種の矯正装置が作られます。

マウスガード

市販のマウスフォームドタイプ(ボイルアンドバイトタイプ)は、温水につけて柔らかくし、口の中に自分で入れて噛み、冷やして固めるものです。安価ではありますが、噛み締めていないと外れたり、呼吸や発声が難しく、ストレスや顎関節症のリスクがあります。その点、歯型を取って専門の歯科技工士が作って提供されるものは、違和感が少なく、設計・制作時の自由度が高いので、好きな色やしゃべりやすい形など、様々なニーズに応えられます。

このように、患者さんとは直接関わることの少ない歯科技工士さんの仕事ですが、繊細な神経の走る口内に人工物を入れて装着するわけですから、歯科技工物には最大限の精緻な技術と集中力が求められる、とても神経を使う仕事なのです。