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コラム

歯科レントゲンについて

患者さんが「右下の歯が痛い」と訴えた場合、歯科医師としては右下顎のどの歯が原因なのかを特定しなければなりません。そこで、画像診断によって原因歯の特定することになるのです。そこで今回はレントゲンによる画像診断の必要性について、ご紹介します。 ※印については、以前に述べたブログ#の項目を参照してください。

レントゲンについて

レントゲンの原理

第1回ノーベル物理学賞を受賞するドイツの物理学者レントゲンが、1895年に発見を報告したのがX線です。照射装置から放出されたX線は体を通過しますが、X線の透過率の違いによりフィルムに通過しやすい部分は黒く、通過しにくい部分は白く映ります。この濃淡の違いを映し出したものをレントゲン画像と呼んでいます。

歯科レントゲンで白く映るもの

・歯牙 ・骨 ・薬剤や金属などの人工物

歯科レントゲンで黒く映るもの

・皮膚 ・筋肉 ・脂肪

レントゲンの種類

歯科医療ではレントゲン撮影が頻繁におこなわれますが、その用途に合わせて大きく3つに分類されます。

デンタルレントゲン

ごく小さい範囲(3~4本の歯牙)を撮影する機器で、約4㎝×約3㎝のデンタルフィルムと呼ばれるプレートを口の中に入れて、外側からX線を照射します。 デンタルレントゲン撮影で分かること ・むし歯の進行状態 ・隣接面カリエスの確認 ・歯周病の進行状態 ・根管治療:充填薬が根尖まで入っているかの確認 ・根分岐部病変の確認 ・インプラント周囲の骨吸収状態

パノラマレントゲン

歯科クリニックを受診すると最初に撮影されることが多いです。機器の前に立って頭部周辺をぐるりと1周することで撮影します。10秒程度で完了するので、身体的負担がありません。目の周囲から下顎まで、上下の歯全体を広い範囲で撮影できます。パノラマレントゲンで全体を把握し、部分的に詳しく確認する場合にはデンタルレントゲンを用いるなどの使い分けがおこなわれます。 パノラマレントゲン撮影で分かること ・お子さんの歯の生え変わり状態 ・先天性欠如歯の確認(永久歯の元となる歯胚が確認できない場合) ・埋伏過剰歯や埋伏歯の確認 ・親知らずの治療(※1)の診断 ・多数歯の虫歯の進行状態 ・全顎的な歯周病の進行度合い ※1-#44親知らずの抜歯について

歯科用3次元CT

CT撮影装置とコンピュータ処理により撮影データを3次元的に構築することで、骨の状態などを正確・高精度に診断できます。従来の歯科用レントゲンでは判別が難しかった骨の厚みや密度まで簡単に計測でき、より高度な治療がおこなえます。 インプラント治療 インプラント成功のカギは骨の量・密度によりますが、CTで正確に算出することで治療の成功率が飛躍的に向上します。またインプラントの埋入量や方向なども的確にシミュレートされるので、CT撮影無しの場合と比べて安全性が格段に上がります。 歯周病治療 骨が溶けてしまう歯周病の検査では、これまでブローブという器具で骨のない場所を手探りで見つけていました。CT撮影では三次元の画面上で、一目で正確に病巣を見つけられます。 神経の治療 これまでのレントゲンでは、三次元的に絡み合う歯の神経の治療を正確に診断できませんでした。CT撮影では任意の場所を正確に立体視できるので、治療精度や予後に大きな差が出ます。 親知らずの診断 親知らずのすぐそばを通る大きな血管と太い神経を立体的に把握できるので、神経麻痺が心配されることもある親知らずの抜歯を安心しておこなえます。 歯の破折 歯の割れた方向によっては、これまでのレントゲンで診断不可能だった場合でも、立体画像のCTなら正確に診断ができることがあります。 お口全体を考えた治療計画 お口の中を3Dモデル化して正確に再現することで、小さなむし歯から大きな問題までトータルに考えられるので、治療の迅速化・効率化につながり、患者さんの負担も少なくなります。 気道の測定 睡眠時無呼吸症候群などの改善・治療に用いられる装置、スリープスプリントの診断にも使われます。

レントゲンの放射線被ばくについて

日常生活で受ける被ばく量との比較

歯科治療において、口腔内の限られた範囲を撮影するデンタルX線の放射線量は、1枚あたり約0.01mSv(ミリシーベルト)、上下顎を一度に撮影できるパノラマX線写真で0.03 mSv(1回)、歯科用CTでは0.01 mSv(1回)と、とても少ない値で安全です。 ・肺のX線集団検診(1回):0.05 mSv ・東京~ニューヨーク(往復):0.19 mSv ・胃のX線精密検査(1回):0.6 mSv いかがでしたか、患者さんの訴えだけで診断を下すと、重大な疾患を見逃してしまう危険性があります。そこで画像診断を用いることで原因歯を特定することができます。このように、正確な診断をおこなうには画像診断が大変重要なのです。

監修者情報

公開日:2023年07月10日

理事長

理事長 松岡 伸輔

芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。

当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
院内は衛生管理の徹底により安心して診療を受けていただけます。そして患者様目線を大切に、家族を診ているような丁寧で痛みをできるだけ抑えた治療をご提供します。
予防にも力を入れ、長い目で見たお口全体の健康維持をサポートしますので、気になることは何でもお気軽にご相談ください。