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コラム

口腔機能低下の対策

歯を失い堅いものを噛めなくなると、筋肉は使われずに衰え、口腔機能はますます低下していきます。このお口の「負の連鎖」は放っておくと心身の機能低下にまでつながります。これら口腔機能の低下(オーラルフレイル)は、噛みにくさを自覚した時には、既に始まっているのです。今回は、40代以上になったら意識したい、オーラルフレイルについて、ご紹介します。

オーラルフレイルのリスクチェック

オーラルフレイルは知らぬ間に少しずつ進行するので、自分では気づきにくいものです。以下の2つのセルフチェックで、オーラルフレイルのリスクを調べてみましょう。

「嚙む力」のチェック

食べる機能に大切な2つの筋肉には、「咬筋」と「側頭筋」があり、それぞれを指で押さえたまま、奥歯で噛む動作をしてみましょう。筋肉の動きが悪くて、指先に感じられない場合は、オーラルフレイルの可能性があります。 咬筋 頬と耳の間にある筋肉で、食べ物をかみ砕く時に使います。 側頭筋 こめかみから耳の上部にある筋肉で、咬筋と連動して働きます。

「生活習慣」でチェック

質問事項 ・半年前より堅いものが食べにくくなった→「イエス」で、ポイント「2」 ・お茶や汁物でむせる→「イエス」で、ポイント「2」 ・義歯を入れている→「イエス」で、ポイント「2」 ・口がよく乾く→「イエス」で、ポイント「1」 ・半年前より、外出が少なくなった→「イエス」で、ポイント「1」 ・裂きイカ、たくあんくらいの堅さの食べ物は噛める→「ノー」で、ポイント「1」 ・1日の2回以上、歯を磨く→「ノー」で、ポイント「1」 ・1年に1回以上、歯医者に行く→「ノー」で、ポイント「1」 合計点数で判定 ・0~2点:オーラルフレイルの危険性は低い ・3点:オーラルフレイルの危険性あり ・4点以上:オーラルフレイルの危険性が高い チェックポイント ・「むせ」:気管に入った飲食物を排出しようとする防御反応なので、「むせ」自体は悪くないですが、誤嚥が起こりやすくなります。 ・「口の渇き」:唾液は口腔機能の潤滑油の働きをします。唾液分泌が低下すると、口中に食べかすが残り、口臭の原因となります。特に夜間に口が乾くと、歯周病菌やむし歯菌などの細菌が増えやすくなります。 ・「義歯」:自分の歯で食べる場合と比べて、口腔機能はやや低下しています。義歯を入れている人はいない人に比べて、細菌感染のリスクがあります。

口腔機能のトレーニング

オーラルフレイル対策と改善に役立つトレーニングの方法があります。チェックポイント3点以下の方には、オーラルフレイルの予防に役立ちます。4点以上の方は健康を取り戻すために、以下のトレーニングをおこなってください。

あいうべ体操

口の周りの筋力と舌の筋力を保つトレーニングです。オーラルフレイル対策に効果があり、口腔機能を保つトレーニングを毎日続けることで、口の周りの筋肉に刺激を与え、効果を実感できます。 ・大きく口を動かすことを意識して、「あー」「いー」「うー」「べー」と声を出します。 ・4つ動作を繰り返し10回、1日3セットをおこなえば、筋肉痛を感じるほどの効果が実感できます。 「あー」:口を上下に大きく広げて発声 「いー」:歯を食いしばり、口を左右に大きく広げて発声 「うー」:歯を食いしばり、口をできるだけ尖らせて発声 「べー」:べろを口の外まで大きく出して発声

パタカラ体操

食べるためのお口の機能を向上させるトレーニングで、「パパパ・・・」「タタタ・・・」「カカカ・・・」と、連続してできるだけ早く発声してください。その後、「パタカラ、パタカラ・・・」と繰り返します。 「パ」:食べ物を口からこぼさない唇の働きを鍛えます。 「タ」:食べ物を押しつぶす舌の働きを鍛えます。 「カ」:食べ物を正しくのどから飲み込む舌の筋肉の働きを鍛えます。 →5秒間で30回以上発声できれば健全といえます。

ペコぱんだ

「ペコぱんだ」という、舌の筋力を強化するために開発された自主訓練用トレーニング用具があります。ゴム製の器具を口に含んで、舌の力でパンダの頭部分を押して凹ませます。唾液の分泌も促します。硬さには5種類あり、基本(軟らかめ、やや軟らかめ、普通の3本)セットなど、患者さんの状態に合わせて選択ができます。 ・1日あたり5回を3セットおこなうのが目安です。

トレーニングアプリ

口腔機能のセルフチェックやトレーニングを手軽におこなえるアプリが、「サンスター」から提供されています。 毎日パタカラ お口や舌の動きのセルフチェックやトレーニングができます。 おくち元気チェック お口の状態や機能に関するアンケート、パタカラアプリと同じ発音を毎日、チェックすることでお口の元気度を数値化し、自分で確認できます。 いかがでしたか、口腔機能トレーニングは継続が大切です。介護予防教室などの集まる機会に取り組んでいる地域もあります。家族や周囲の人に「オーラルフレイル予防」を紹介することで、トレーニングの輪を広げてほしいものです。

監修者情報

公開日:2023年07月10日

理事長

理事長 松岡 伸輔

芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。

当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
院内は衛生管理の徹底により安心して診療を受けていただけます。そして患者様目線を大切に、家族を診ているような丁寧で痛みをできるだけ抑えた治療をご提供します。
予防にも力を入れ、長い目で見たお口全体の健康維持をサポートしますので、気になることは何でもお気軽にご相談ください。