むし歯・歯周病のリスクを知る唾液検査

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コラム

むし歯・歯周病のリスクを知る唾液検査

しっかり歯を磨いているはずなのにむし歯になる、又は、お口のトラブルが心配だと悩んでいませんか? このようなリスクを調べるには、唾液検査が有効です。唾液検査を受ければ、その検査結果によって、一人ひとりに合った治療や予防のプランを立てることができます。今回は、唾液検査とはどのようなものなのかなど、その内容について、ご紹介します。

唾液検査とは

お口の状態を調べる

歯医者さんの定期検診に通うと、唾液検査を勧められることがあります。お口の健康状態を把握し、歯の健康を守るために唾液検査が行われます。

検査内容

そのプロセスはいたってシンプルで、専用器具で口の中の唾液を採取するだけで終わるので、もちろん痛みはありません。採取された唾液は専用機械により精密に分析され、むし歯や歯周病菌のリスクが数値化して表されます。唾液採取から結果の通知までは簡易的なものならその場で、長くても2週間程度で報告されます。このリスク評価後、口内環境をコントロールするためのケアプランが作成されることになります。

検査で分かること

唾液には平常時でも多くの菌が含まれており、その種類や総数を調べることで、現在のお口の状態をチェックすることができます。唾液には様々な細菌が生息していますが、その全てが悪いわけではありません。数ある口腔内細菌の中で特に有害なのが、むし歯菌と歯周病菌です。尚、むし歯菌にはミュータンス菌やソブリヌス菌、ラクトバチラス菌など、いくつかの種類があります。

検査に合わせた治療

唾液を科学的に分析することで、唾液中に含まれる細菌の種類と総数、活性度が分かります。更に、むし歯菌や歯周病菌の総数を把握することで、口内がどの程度むし歯や歯周病になり易いかを把握できます。ただ、唾液検査はあくまで、「お口の中をより良い状態に近づけ、その状態をキープするための方法」ですから、検査でトラブルのリスクや原因が分かった後は、定期的に通院してむし歯や歯周病のリスクをコントロールすることになります。

唾液検査を受けたほうが良い方

唾液検査自体は20分程度で済むので、むし歯や歯周病が気になる方、また、それらを予防したいと思う方は、誰でも気軽に受けることができます。特に、「しっかりと歯磨きをしているのにむし歯になり易い」「子どもの口内環境が気になる」「効率よくお口のトラブルを回避したい」などと考えている方には、おススメです。また、子どものむし歯や歯周病は大人から菌が移って始まるので、妊娠中の方にも推奨されています。

検査費用

口腔内のリスク検査としての唾液検査は歯科医院で対応しているので、歯医者さんに受けたい旨を伝えてください。かかりつけの歯医者さんなら、歯科医師の方からお口の状態を診て勧められることもあります。尚、唾液検査は1回検査すれば終わりというわけではなく、半年から1年の期間を開けて定期的に検査することで、むし歯・歯周病のリスクを長期的にチェックすることができます。唾液検査は自由診療のため、健康保険は適用されず、一般的内容で3,000円程度かかります。ただ、むし歯に特化した検査など、より専門的な検査の場合は、5,000円を超える場合があります。

検査前の注意点

・検査前1時間以内は食事や喫煙、歯磨きをしない。 ・激しい運動をしない。 ・普段と違う薬は飲まない(検査日より1ヶ月以内)。 ・口紅やリップクリームをつけない。

最近話題の唾液検査

唾液にはお口の中の食べ物の消化を助け、細菌を洗い流すなどの作用と共に、健康状態を知るための貴重な情報源にもなります。そのような唾液が持つ情報を、歯と口の健康維持に活かそうとするのが、唾液検査です。唾液検査には、唾液の緩衝能やむし歯原因菌の大まかな数をその場で測定するものから、歯周病原因菌の種類や数を1週間程度かけて詳細に測定するものなど、いろいろあります。歯科医院で受けるのが一般的ですが、検査内容によっては、一部のドラッグストアや、ネット販売による郵送検査キットを購入して、検査結果シートが送られてくるようになってきました。

結果シートでわかること

歯の健康 ・むし歯菌:むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付きやすく、歯の健康を損ないます。 ・酸性度(口腔内pH):pHとは、酸・アルカリの度合いを示す数値で、唾液の酸性度が高い(pHが低い)場合は、口腔内の環境が酸性となり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)し易くなるとされます。 ・緩衝能:唾液にはむし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)し易いことが知られています。 歯茎の健康 ・白血球:歯と歯茎の境目で細菌や異物が増えると、生体の防御作用によって唾液中の白血球が増えてきます。 ・タンパク質:口腔内の細菌や、歯と歯茎の間にある歯垢(プラーク)の影響によって、唾液中のタンパク質が多くなります。 口腔清潔度 ・アンモニア:口腔内の細菌数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなり、口臭などの原因になります。 いかがでしたか、むし歯や歯周病のなり易さは人によって異なります。予防歯科における最適なオーラルケアの方法も、その人に合った方法を選ぶ必要があります。唾液検査の結果を基に、歯科医師から自分に合った方法のアドバイスを受けてください。

監修者情報

公開日:2023年07月10日

理事長

理事長 松岡 伸輔

芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。

当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
院内は衛生管理の徹底により安心して診療を受けていただけます。そして患者様目線を大切に、家族を診ているような丁寧で痛みをできるだけ抑えた治療をご提供します。
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