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コラム

虫歯の進行度とその治療法#2

歯が痛み出したり、穴が開いたりすると「虫歯ができた」と自覚する方は多いですが、「痛みのない虫歯」や「痛みがなくなる虫歯」もあります。虫歯は少しずつ進行するものですから、その進行度によって、歯の状態や自覚症状、治療方法が異なってきます。今回は前回に引き続き、虫歯の進行度「C3」から説明しましょう。

虫歯の進行度と治療

C3(シースリー:神経まで進行した虫歯)の症状と治療法 大きく穴が開いて、激しい痛みを伴い、ほとんどの方が虫歯と気づきます。ここまで進行すると、根管治療を行ってから詰め物・被せ物を行います。尚、根管治療は「神経を取る治療」「根っこの治療」という呼び方をする場合があります。 ・歯の状態:虫歯が象牙質を超えて、神経まで達した状態です。 ・自覚症状:大きく穴が開いたり、欠けたりします。また、冷たいものや温かいものが酷く沁み、何もしなくてもズキズキ痛み、口臭も強くなります。 ・治療方法:根管治療として歯の神経を取り、根の中を消毒したうえで土台を作り、被せ物をします。 【保険治療】根管治療+土台作成(レジン・メタル)+被せ物(レジン・メタル)。 土台(コア)・被せ物の素材には、メタル又はレジン(プラスチック)が使われますが、レジンには強度に問題があるので、負荷のかかる奥歯や深い虫歯のある部分には、原則使われません。 「メリット」:安価で、レジンの場合は見た目がよく、金属アレルギーの心配がありません。 「デメリット」:経年劣化による二次虫歯や歯周病リスクが高く、根管再治療のリスクが高くなります。レジンクラウンの場合は経年劣化による変色。メタルクラウンの場合は銀色で目立つことと、金属溶け出しによる歯茎の黒ずみが見られることがあります。また、金属アレルギーのリスクもあります。 「費用」:1,000~3,000円/根管 ※被せ物などの諸費用は別途必要。 【自費治療】精密根管治療+土台作成(ファイバーポストコア)+被せ物(セラミック・ジルコニア)。 「マイクロスコープ」や「ラバーダム」などを用いた精密根管治療が行われ、土台にはファイバーポストコアが選択されます。グラスファイバー(繊維強化プラスチック)素材の使用により、天然歯の象牙質と同じく弾性に優れ、歯の根の破損を予防できます。 「メリット」:抜歯を回避する可能性があり、根管の再感染リスクも低くなります。 「デメリット」:根管治療の特別な設備が必要なので、実施できる歯科医院が限られ、自費治療のために保険治療と比べて高額となります。 「費用」:合計200,000円~(精密根管治療80,000円~150,000円、土台10,000円、被せ物30,000円~150,000円)※使用素材や医療機関により異なります。 C4(シーフォー:ほとんど歯がない虫歯)の症状と治療法 最終段階の虫歯で、C3と同じく激しい痛みがありますが、虫歯菌によって神経が食い尽くされると、痛みを感じなくなることもあります。 ・歯の状態:目に見える歯の部分(歯冠)がほとんど失われ、根の部分だけが残っているか、いないかといった状態です。 ・自覚症状:C3と同様の症状に加えて、歯の神経が死んでしまうことにより、以前あった強い痛みを感じなくなることもあります。 ・治療方法:抜歯+歯の代替処置(ブリッジ・入れ歯・インプラント・歯牙移植・矯正治療など)。歯を残せる場合は、C3治療と同じく、根管治療+被せ物 【保険治療】抜歯+ブリッジ(硬化レジン・メタル)。 欠損歯が1~2本の場合に適応され、両端の歯を使って、橋渡しのように人工歯を作ります。前歯や犬歯なら硬化レジン、奥歯ならメタルを素材として使います。 「メリット」:安価ですが、入れ歯のような違和感がありません。 「デメリット」:両サイドの歯を支えにするため、健康な歯であっても削らなければいけません。 「費用」:10,000~30,000円/1本。 【保険治療】抜歯+入れ歯(プラスチック樹脂の人工歯と義歯床、金属製の留め金)。 抜けた歯の両サイドが健康な歯でない場合、又は、多くの歯を失った場合、ブリッジ治療を行いたくない場合に、適応されます。保険治療による部分入れ歯は、アクリルレジン(プラスチック樹脂)の人工歯と歯茎に似た色の義歯床、金属製の留め具(クラスプ)で構成されます。 「メリット」:安価で、ブリッジ治療をするための健康な歯を削らなくてよい。 「デメリット」:強度を保つため厚めに作られ、義歯床に違和感を覚えることがあり、金属の留め具が目立ちます。また、調整には限度があります。 「費用」:部分入れ歯-5,000~15,000円。総入れ歯-約20,000~30,000円。 【自費治療】抜歯+ブリッジ(セラミック・ジルコニア)。 自費治療のブリッジは、人工歯の素材がセラミックやジルコニアになります。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方には不向きです。 「メリット」:天然歯に近く、透明感があり、変色しにくく、自分の歯と同じように噛むことができます。 「デメリット」:欠損歯の支柱にするため、両サイドの健康な歯を削ることになり、虫歯のリスクが高まります。 「費用」:50,000~250,000円/1本。※医療機関により異なります。 【自費治療】抜歯+入れ歯 自費治療の入れ歯では、厚みが薄く違和感の少ない金属製の義歯床を選択できます。 「メリット」:薄くて、外れにくく、装着時に違和感の少ない入れ歯が作れます。他にも、留め具がないので、一見入れ歯とは分からない「ノンクラスプデンチャー」を選択できます。又、細かな嚙み合わせ調整が行えます。 「デメリット」:入れ歯作成に時間がかかります。 「費用」:部分入れ歯-100,000~500,000円。総入れ歯-100,000~1,000,000円。 ※医療機関により異なります。 【自費治療】抜歯+インプラント 外科手術で人工の歯の根(人工歯根)を植え、1本から無歯顎まで対応できます。 「メリット」:グラつきや外れる心配がなく、天然歯のようにしっかり噛めます。ブリッジ治療のように、隣の健康な歯を削る必要はありません。 「デメリット」:事前検査や定期的なメンテナンスなどで、比較的通院回数が多くなります。 「費用」:300,000~500,000円/1本。※医療機関により異なります。 【自費治療】抜歯+歯牙移植 欠損部分に自分の歯(親知らずや過剰歯)を移植します。条件を満たせば、保険適用できる場合もあります。 「メリット」:自分の歯を使うので拒絶反応がなく、他の歯と同じようにしっかり噛むことができ、インプラントより歯周病リスクも少ないです。 「デメリット」:移植できる条件(同サイズ、歯周病にかかっていない歯など)がある。実施できる医療機関が限られる。 「費用」:40,000~100,000円。※移植のみの費用。 【自費治療】抜歯+矯正治療 場所や周囲の歯の状況によって、矯正治療で欠損部分を補うことができます。尚、費用などは矯正治療の内容によって異なります。 いかがでしたか、「痛い!虫歯かな」と思った時は、少し我慢すれば収まると思わずに、先ずは、歯科医院で診てもらいましょう。早めの診察と定期的な検査が勧められます。 尚、虫歯の進行度CO~C2については、前回、「虫歯の進行度とその治療法#1」を参照してください。

監修者情報

公開日:2023年07月10日

理事長

理事長 松岡 伸輔

芦屋M&S歯科・矯正クリニックのWebサイトにようこそお越しくださいました。
平成15年の開設以来、芦屋市周辺の皆様のお口の健康維持のために日々診療しています。

当院は虫歯や歯周病治療などの一般歯科をはじめ、インプラント治療や入れ歯治療など歯科全般に対応します。
なかでも得意としているのは矯正歯科です。日本矯正歯科協会に所属する矯正歯科の専門医が小児矯正にも成人矯正にも対応し、インビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置)認定ドクターも在籍しています。
専門的な矯正歯科と一般歯科を並行してご提供して、総合的な口腔ケアをおこなう歯科医院です。
院内は衛生管理の徹底により安心して診療を受けていただけます。そして患者様目線を大切に、家族を診ているような丁寧で痛みをできるだけ抑えた治療をご提供します。
予防にも力を入れ、長い目で見たお口全体の健康維持をサポートしますので、気になることは何でもお気軽にご相談ください。