この記事の概要は?
この記事のポイント
- インビザラインのアタッチメントは歯を動かす補助装置
- 小さく目立ちにくいレジン製
- 形や大きさは症例ごとに異なる
- 痛みや違和感は一時的なことが多い
- 強い場合は歯科医院で調整できる
- 着脱や硬い食べ物で外れやすい
- 外れたら自己処置せず連絡する
- 成功の鍵は経験豊富な医師選び
インビザラインの治療の写真を見ていると、歯の表面に着いている小さなポチッとした突起物が気になったことがあるかもしれません。
あの突起をアタッチメントと言います。インビザラインの治療プロセスにおいて、アタッチメントは美しい歯並びを実現するための不可欠なパートナーです。
今回の記事では、歯科医の視点から、インビザラインのアタッチメントに関する基本的な知識から、多くの患者様が直面する痛み・違和感について解説します。アタッチメントの正しい取り扱い方、そして痛みを最小限に抑えるための臨床的なアドバイスまで具体的な対策方法を提示します。
インビザラインに向いている人・不向きの人、施術の流れ、気になる費用については以下の記事をご覧ください。
こちらの記事でインビザライン矯正のメリット・デメリット、向いている症例・向いていない症例について詳しく説明しています。
インビザラインのアタッチメントとは?

インビザラインのアタッチメントとは、歯を矯正する力を最大限に引き出すために歯の表面に着ける小さな突起状の装置です。
矯正を始める前に、歯科医が歯の表面に着けてくれます。歯並びの症状に合わせて、着ける位置や場所も違います。
アタッチメントの素材には、レジンもしくはコンポジットレジンが使われています。レジンは、虫歯治療、特に歯を削った穴につめるためにも使用される素材です。
歯の色に近い歯科用のプラスチック素材なのであまり目立ちません。
種類や大きさは様々で、3mm〜5mmほどのものが多いです。
アタッチメントはなぜ必要か?
アタッチメントはインビザライン矯正において重要な役割があります。
- マウスピースと歯をぴったりくっつける
- マウスピースの矯正する力を歯の根元まで伝える
アタッチメントは、アライナー(マウスピース)が歯を確実に捉え、治療計画通りに精密な力を加えるための取っ手として機能します。アライナー単独で歯を動かす場合、特に歯の形状が滑らかな場合、アライナーと歯の間に滑りが生じ、計画通りの矯正力が伝わりにくくなることがあります。
アタッチメントは、この滑りを防ぎ、アライナーが歯をしっかりとホールドし、効率的に力を伝達できるように設計されています。
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アタッチメントの装着方法と治療手順

インビザラインのアタッチメントは、治療計画に基づいて歯科医院で慎重に装着されます。装着の流れを事前に知っておくことで、治療当日の不安を和らげることができます。一般的なアタッチメント装着の手順と治療の流れを解説します。
アタッチメントの装着方法と治療手順
インビザラインのアタッチメントは、治療計画に基づいて歯科医院で慎重に装着されます。装着の流れを事前に知っておくことで、治療当日の不安を和らげることができます。ここでは一般的なアタッチメント装着の手順と治療の流れを解説します。
アタッチメント装着の手順
- 歯の表面のクリーニング
まず、歯の表面に付着したバイオフィルムや汚れを丁寧に除去します。これにより、アタッチメントの接着力が高まり、外れにくくなります。 - エッチング処理
歯の表面にエッチング剤を塗布し、表面を微細に凹凸状に加工します。これにより、アタッチメントがしっかりと接着できる状態を作ります。 - ボンディング剤の塗布
エッチング後、歯の表面にボンディング剤(接着剤)を塗ります。これがアタッチメントの土台となります。 - アタッチメント用マウスピースの装着とレジンの充填
アタッチメント専用のマウスピース(テンプレート)を使用し、あらかじめ決められた位置に歯科用レジンを盛り付けます。 - 光照射による硬化
レジンが所定の位置に配置されたら、専用の光照射器で硬化させます。これによりアタッチメントがしっかりと歯に固定されます。 - バリ取り・仕上げ
アタッチメントの周囲にはみ出した余分なレジン(バリ)を丁寧に取り除きます。仕上げに歯の表面を滑らかに整え、違和感がないようにします。
治療当日の流れと所要時間
アタッチメントの装着には通常30分〜1時間程度の時間がかかります。初回は治療の流れやマウスピースの着脱方法も丁寧に説明されることが多いため、時間に余裕を持って来院しましょう。
マウスピース着脱時の注意点
アタッチメント装着後は、マウスピースの着脱時に引っかかりやすくなります。マウスピースを外す際は、必ず奥歯からゆっくりと外すようにしましょう。無理に外そうとするとアタッチメントが外れる原因になるため、丁寧な取り扱いを心がけてください。
インビザライン矯正のアタッチメント5種類

インビザラインのアタッチメントにはさまざまな種類があります。患者の口内状況やなりたい歯並びに合わせて使用します。
アタッチメントは、ねじれて生えている歯を回転させたり、歯の位置を前後に動かしたりなどそれぞれ特性を持っています。
これからインビザラインのアタッチメント種類をご紹介します。
- ルートコントロール用
- ディープバイト用
- オープンバイト用
- 回転用
- アンカレッジ用
ルートコントロール用のアタッチメント
ルートコントロール用のアタッチメントは、以下の症状で困っている方に有効です。
- すきっ歯
- 傾いて寝てしまっている歯
ルートコントロール用のアタッチメントは、単に歯冠(歯の頭)を動かすだけでなく、歯根(ルート)の動きまでをコントロールするために設置されます。
例えば、傾斜して生えている歯をまっすぐに「アップライト」させる場合や、奥歯を繊細に移動させたい場合に、歯全体を理想的な位置へ移動させる力を加えます。
前歯や前から3番目の歯に着けることが多く、1つの歯に2つのアタッチメントを着けて治療をする方法です。
ディープバイト用のアタッチメント
ディープバイト用のアタッチメントは、以下の症状で困っている方に有効です。
- 奥歯を噛んだ状態で下の前歯が見えない(過蓋咬合)
- 軽度のガミースマイル(笑った時に上前歯の歯茎が極端に目立つ)
ディープバイト、いわゆる過蓋咬合(異常に深くなっている噛み合せ)により、ガミースマイルを併発することがあります。
ディープバイト用のアタッチメントを使用して、以下のように歯を動かします。
- 歯茎に埋まっている歯を引っ張り出す
- 上の歯を歯茎の中に入れるよう動かす
上記によって、ディープバイトを浅くできます。
オープンバイト用のアタッチメント
オープンバイト用アタッチメントは、奥歯を噛むと上下の前歯に隙間ができる方に有効です。前歯の矯正をするため、前歯にアタッチメントをつけます。
歯茎に埋まっている部分の歯を引き出して歯並びを直す働きをしてくれます。
同時に、奥歯に押し込む力が加わるようアプローチしてくれます。
回転用のアタッチメント
回転用のアタッチメントは、歯がねじれて生えている方に有効です。主に犬歯や小臼歯など、大きな回転が必要な歯に効果を発揮します。
回転させたい方向に斜面がついているアタッチメントを設置し、歯を回転させるための力を加えます。
マウスピースとアタッチメントの力を利用し、目標の角度まで歯を動かします。
アンカレッジ用のアタッチメント
アンカレッジ用のアタッチメントは、インビザラインで歯を抜歯した方に有効です。
このアタッチメントにより、以前はインビザラインでは不向きと言われることもあった抜歯矯正が多く行われるようになりました。
抜歯が必要となるのは以下の場合です。
- 歯並びが極端にデコボコ
- 上アゴに比べ下アゴが極端に前に出ている
- 下アゴに比べ上アゴが極端に前に出ている
抜歯の際は、前から数えて4番目か5番目の歯を抜きます。アタッチメントは、前から3番目の歯や奥歯につけます。
抜歯をしてできた隙間をうまく塞ぐように歯を動かしてくれます。
アタッチメント装着初期の痛みと違和感を乗り越える方法は?

アタッチメントの装着や新しいアライナーへの交換時に感じる痛みや違和感は、多くの患者様が経験する一時的な反応です。これは歯が計画通りに動いている証拠であり、適切な知識があれば過度に不安になる必要はありません。
アタッチメントによる痛み・口内炎などのトラブル時の対策
アタッチメントが口腔粘膜にあたり、痛みや口内炎などの症状が出ることがあります。
痛みが強い場合、歯科医院では当たる部分の角を丸めたり、矯正用のワックスでアタッチメントをカバーすることなどで対応します。
口内炎薬や痛み止めは一時的な症状の緩和にしかならないため、痛みが続く場合は根本的な解決するために遠慮せずに歯科医院に相談しましょう。
マウスピースを着けるとき痛い?
マウスピースを着け外しする時、アタッチメントに引っかかると痛みが出ることがあります。
マウスピースを外して飲食や歯磨きをする時などは特に注意しましょう。
芦屋M&S歯科・矯正クリニックでは、インビザライン装着の初回時にスムーズに着脱の練習を実際にしていただきます。
口の中で当たって痛い?
稀にですが、アタッチメントが口内に当たり痛みを感じることがあるかもしれません。アタッチメントの突起や、新しく作られたアライナーの縁(エッジ)が舌や頬の内側の粘膜に接触し、擦れることで口内炎や不快な違和感が生じることがあります。
装着から数日間で粘膜が慣れることで自然に解消することが多いですが、痛みが強い場合は我慢する必要はありません。
具体的な対策として、歯科医院で提供される矯正用ワックスを使用し、擦れる原因となっているアタッチメントの角を覆って保護する方法が非常に有効です。
また、アライナーのエッジが鋭利すぎることが原因の場合は、無理に自分でハサミなどで切らずに、歯科医師に相談してエッジ部分を滑らかに研磨(ヤスリがけ)してもらうことも可能です。これにより、粘膜の刺激を和らげることができます。
アタッチメント装着中の生活注意点

インビザラインのアタッチメントについて、普段の生活で気になる方が多い以下の質問にお答えします。
アタッチメントを着けたまま食事ができるの?
マウスピースと違い、アタッチメントは着けたままで飲食ができます。マウスピースと違い、ワインやコーヒーなど色の濃い飲み物を飲んでも着色はほとんどありません。
煎餅など硬い食べ物、するめなどのなかなか噛みきれない食べ物はなるべく避けましょう。
アタッチメントに不必要に力がかかり、外れてしまうかもしれないからです。
アタッチメントを着けたまま歯磨きはできるの?
アタッチメントを着けたまま歯磨きできます。アタッチメントの周りに汚れが溜まりやすいため、その部分は優しく丁寧にブラッシングしましょう。
アタッチメントは外れないの?
アタッチメントは専用の接着剤を使用するので、そう簡単には取れません。ただマウスピースの着脱時にアタッチメントに引っかかって外れることもあります。
マウスピースの着脱時には、アタッチメントが外れていないか確認しましょう。
すべてのアタッチメントが長期に渡って外れているのでない限り、おおむね予定通り治療は進みます。
外れてしまった場合には、次の通院時に歯科医に知らせて着け直してもらいましょう。
アタッチメントが外れた場合の具体的な対処
アタッチメントが外れてしまった場合も慌てず、以下の手順で対応しましょう。
- まずはどの歯のアタッチメントが外れたか、鏡で確認します。
- マウスピースは必ず装着し続け、装着時間を維持してください(外したままにすると歯が後戻りする恐れがあります)。
- できるだけ早く歯科医院に連絡し、状況を伝えてください。応急処置は自己判断で行わず、歯科医師の指示を仰ぎましょう。
- 外れたアタッチメントを誤って飲み込んでも多くは自然に排出されますが、違和感や痛みがある場合は必ず相談してください。
アタッチメントの着色・汚れへの注意と対策
アタッチメント周辺はプラークや色素汚れが溜まりやすい構造です。コーヒー・紅茶・赤ワインなど色の濃い飲食物を頻繁に摂取すると、特にアタッチメントと歯の境目が着色しやすくなります。
日々の歯磨きはアタッチメント周辺を意識して丁寧に行い、着色が気になる場合は歯科医院でクリーニング(エアフロー等)を受けると効果的です。
喫煙はアタッチメントの変色を促進するため、治療期間中は禁煙または本数を減らす努力も推奨されます。
アタッチメントはクリニックで取り外しましょう

インビザライン治療が成功し、理想の歯並びが完成したら、アタッチメントは役割を終えて除去されます。この除去プロセスに対する不安も聞かれますが、専門的な技術を用いれば、歯を傷つけることなく安全に行うことが可能です。
歯を傷つけない除去プロセス
アタッチメントの除去は、歯を傷つけないよう、非常に慎重に行われるべきプロセスです。除去の際には、専用の切削器具(バー)を用いますが、レジンと歯のエナメル質との境界を熟練した歯科医師が見極めながら、アタッチメントのレジン部分のみを取り除いていきます。
この際、歯面への過度な熱の発生を防ぐため、常に水を使用しながら切削をコントロールします。アタッチメントは意図的に剥がれやすいように接着されているわけではありませんが、接着技術が進化した現代では、歯を傷つけることなく安全に撤去することが可能です。
除去後の仕上げが重要
アタッチメント本体を除去した後も、歯の表面には接着剤として使用した残存レジンの薄い層が残っている可能性があります。この残存レジンは肉眼では見えにくいことが多いです。
しかし、放置するとプラークや色素が付着しやすくなり、着色や虫歯の原因となるリスクがあるため、完全に除去する必要があります。
除去後の仕上げとして、歯科医院では専用の研磨ブラシや粒子の細かい研磨ペーストを用いて、歯の表面を丁寧に研磨します。この研磨作業によって、歯の表面は治療前と同様にツルツルとした滑らかな状態に戻り、治療後の美しさと健康が保証されます。
まとめ
インビザラインのアタッチメントは、歯を効率よく動かすために装着する小さな突起状の装置で、症状や治療計画に合わせて5種類から選択されます。装着はクリーニングやエッチング、ボンディングなど複数の工程を経て丁寧に行われますが、マウスピースの着脱や食事・歯磨きの際には外れやすいため注意が必要です。
痛みや違和感は一時的なことが多いものの、強い不快感が続く場合は早めに歯科医へ相談しましょう。
アタッチメントの除去は歯科医が安全に行うため心配はいりませんが、外れたり着色したときの対処法も事前に確認しておくと安心です。
治療費に見合う満足のいく歯並び改善を目指すには、インビザラインの症例経験が豊富で、患者の要望を丁寧に聞き取り、最適なアタッチメントや治療計画を提案してくれる矯正歯科を選ぶことが重要です。
インビザライン公式サイトから矯正歯科医を探すと、余分な中間コストを省いた料金で安全にインビザライン矯正できます。
芦屋M&S歯科・矯正クリニックも、インビザライン公式サイトに「インビザラインで歯列矯正ができる歯科医院」として登録されています。
芦屋M&S歯科・矯正クリニックはインビザラインの治療実績が認められ「プラチナエリート・プロバイダー」という認定を受けています。
よくある質問
アタッチメントはいつまで着けるの?
アタッチメントは、マウスピースの矯正治療が終わるまで着けることになります。
インビザラインの治療が終わったら全てのアタッチメントを取り外します。
治療の進み具合により、アタッチメントの一部を外して着け替えることもあります。
アタッチメントを飲み込んでしまったけど大丈夫?
外れてしまったアタッチメントを万が一飲み込んでしまっても、通常は後日体外に排出されますので問題ありません。
外れてしまった場合には、次の通院時に歯科医に知らせて着け直してもらいましょう。
アタッチメントは目立つの?
アタッチメントは歯と同じ色の素材を使っているので目立ちにくいです。
でも人により同じ白でも歯の色は若干異なるでしょう。
インビザラインのアタッチメントには幾つか種類があり、患者の歯の色に近い色を使います。
マウスピースを外している食事中でも目立たずに食事をすることができます。
インビザラインのアタッチメントとは何ですか?
歯を効率的に動かすために歯の表面に付ける、小さな突起状の装置です。マウスピース単独では動きにくい歯をコントロールする役割があります。
アタッチメントにはどのような種類があり、どのように選ばれますか?
およそ5種類あり、歯の動かし方や症状、全体の治療計画に応じて歯科医が選択します。患者が自分で種類を選ぶことはなく、専門的な診断に基づき決定されます。
アタッチメントはどのような手順で装着されますか?
クリーニングで歯面をきれいにした後、エッチング、ボンディングなど複数の工程を経て丁寧に装着されます。これによりアタッチメントが歯にしっかりと接着されます。
アタッチメントは外れやすいと聞きますが、どんな場面に注意が必要ですか?
マウスピースの着脱時や食事、歯磨きのときに外れやすくなります。無理にマウスピースを外したり、硬いものを噛みすぎたりしないよう注意が必要です。外れたり着色した場合は、歯科医院で対処方法の説明や再装着などの対応が行われます。
アタッチメントによる痛みや治療中の不安がある場合はどうすればよいですか?
痛みや違和感は多くの場合一時的ですが、強い痛みが続くときは歯科医に相談してください。アタッチメントの除去も専門家が安全に行うため心配はいりません。また、矯正歯科選びではインビザラインの実績や症例数が多い医院を選ぶと安心です。
なぜ関西での歯並び矯正界隈で芦屋M&S歯科・矯正クリニックが最後のとりでと呼ばれているのか?

















