この記事の概要は?
インビザラインをすると口が閉まらなくてつらいって本当?
マウスピースが浮くと聞いて気になる
インビザライン矯正期間中の上記のような悩みをSNSなどに投稿している方をときおり目にします。
これから矯正を検討していて不安になる方も多いのではないでしょうか?
できることなら違和感などなく快適に矯正を終わらせたいですよね。
現役の矯正専門医として、マウスピースの浮く原因や対策、浮いたままだとどのような影響があるのか説明します。
マウスピース矯正のメリット、デメリット、費用については以下の記事で詳しく説明しています。
こちらでインビザラインのメリット・デメリット、価格、矯正期間など知りたい情報を初めての方向けにまとめています。
インビザライン矯正でマウスピースが浮く原因は?
歯列矯正中にマウスピースが浮いたり違和感が出るのは、主に以下の原因があります。
- 新しいマウスピースへ交換した直後
- 治療計画通りに歯が動いていない
- マウスピースのつけ間違い
- チューイーを使っていない
- マウスピースの変形や不具合
それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
新しいマウスピースへ交換した直後
新しいマウスピースへ交換をした直後はマウスピースの浮きを感じやすくなります。
マウスピースは1枚で、歯を約0.25mm動かすように設計されて作られています。
1週間から10日で新しい物に交換をしていくので、交換をするたびにズレが少しあり、浮いたように感じることがあるのです。
数日経つと、浮いた感じや違和感がなくなり密着するようになります。
マウスピース矯正の特性ですから、通常通りに装着をして頂ければ問題はありません。
しかし、数日経っても全く浮いている感じや違和感が改善しない場合には、歯科医師へ相談してください。
治療計画通りに歯が動いていない
当初の治療計画通りに歯が動いていないために違和感が出ることもあります。
インビザラインはマウスピースを作成する前に、シミュレーションをして歯を動かす計画を立てます。
その計画を元にマウスピースを製作し、患者様にまとめて渡します。
骨格や歯並びの状態を元に治療を計画しますが、実際に治療を始めると治療の通りに歯が動かないことがあるのです。
すると、シミュレーションを元に作ったマウスピースと歯が合わなくなるため浮くことがあります。
特に、規定されている1日20時間の装着時間を守れないと計画通りに歯が動かず、浮いたり違和感が出がちです。
マウスピースのつけ間違い
マウスピース(アライナー)のつけ間違いもインビザラインが浮く原因です。
マウスピースをお渡しする際は、ほとんどのクリニックで全部まとめてお渡しするため、時々つけ間違いをするケースも見受けられます。
マウスピースは袋に番号が記入されています。
マウスピース本体にも、少しわかりづらいですが臼歯部分に印字されていますので確認してください。
番号通りに装着していくのですが、間違ったマウスピースを着けると浮いてしまうのです。
装着する前に、マウスピースの番号を確認してください。
もし、間違った場合には担当の歯科医師へ相談をしましょう。
チューイーを使っていない
チューイーを使っていない、または使い方が違っているために違和感が出ることもあります。
マウスピースを装着する際に使うロール状のチューブがチューイーです。
チューイーは、マウスピースを歯にピッタリとはめる役割を持っています。
チューイーを使っていない場合や、使い方を間違っている場合は、マウスピースがしっかりとはまらず浮いてしまうのです。
装着の際はしっかりとチューイーを噛んで、歯とマウスピースを密着させるようにしましょう。
インビザラインのチューイーについては、以下の記事で詳しく説明しています。
マウスピースの変形や不具合
マウスピースの変形やアライナー自体の不具合も、マウスピースが浮く原因です。
マウスピースはポリウレタンでできて柔らかいため、何度も取り外しをしていると形のクセがついてしまうことがあります。
ひどい場合は、形が戻らなくなり、歪んで変形してしまうこともあります。
他に、食いしばったり歯ぎしりをしたりするとマウスピースにひびが入ることがあるのです。
マウスピースに歪み、変形やひびがあると、チューイーを使ってもしっかりと密着させることができません。
口内で浮いたり違和感が出る原因になるでしょう。
なぜ関西での歯並び矯正界隈で芦屋M&S歯科・矯正クリニックが最後のとりでと呼ばれているのか?
前歯・八重歯・奥歯だけが浮く原因は?
インビザラインのマウスピースは、以下のように一部の歯だけが浮く場合もあります。
- 前歯・八重歯が浮く
- 奥歯が浮く
それぞれの原因を詳しく説明します。
前歯・八重歯が浮く
前歯や八重歯が浮く場合、歯を動かすために歯の表面に着けるアタッチメントに原因があることが考えられます。
通常、見た目の問題で前歯にはアタッチメントを着けない場合や、小さいアタッチメントを着ける場合があります。
そのため、前歯だけが浮いてしまうことがあるのです。
浮いてしまう場合、アタッチメントのサイズを大きくしたり新たに製作することで改善される場合もあります。
前歯や八重歯が浮いてしまう場合には、歯科医師に相談をしてみてください。
マウスピースが浮くと、ふちの部分も浮いてしまい口の内側に当たって痛みが出ることもあります。
その場合には、当たっている部分を少し歯茎の方に押すと改善されるかもしれません。
痛みがあってつらい場合には、マウスピースを少し内側に押してみてください。
奥歯が浮く
奥歯が浮く原因は、以下の2つが考えられます。
- 前歯よりも歯の高さが低く隙間ができている
- 歯を動かす力が奥歯にかかりすぎてしまい、奥歯が以前よりも沈んでいる
奥歯が前歯よりも低くなっている場合、マウスピースをしっかりと保持することができません。
それで、隙間ができて浮いてしまうことがあるのです。
その他にもマウスピースの形状上、奥歯に力がかかりやすくなるため、奥歯が治療開始前よりも沈んで低くなってしまうこともあります。
その場合、マウスピースをしているときだけでなく、マウスピースを外しているときにも噛み合わなくなるかもしれません。
そのような症状が見られる場合には、早めに担当の歯科医師に相談してください。
マウスピースの浮きを放置するとどうなる?
マウスピースの浮きを放置した場合、以下のようなトラブルを招く可能性があります。
- 治療が計画通りに進まない
- 歯並びが悪化する
- 口の中をケガしてしまう
マウスピースの浮きをそのままにしていると治療が計画通りに進まず、治療が終わるのが遅くなってしまいます。
最悪の場合はマウスピースを新たに作り直す必要もあるかもしれません。
歯科に通う回数が増えて日数が余計にかかるのは、患者様の大きな負担になるでしょう。
また、歯並びが治療開始前よりも悪化する可能性もあります。
また、マウスピースが浮いていると口の中にマウスピースのふちが当たることも考えられます。
口の中の粘膜が傷ついて痛みが出たり、びらんができたり、潰瘍ができることもあるのです。
痛みがあるだけでも矯正を続けるのはつらいですよね。
マウスピースの浮きは長期間放置しないようにしましょう。
浮きの許容範囲は?
新しいマウスピースに交換した直後は、2mm程度の浮きは許容範囲です。
新しいものへ交換したあとは浮きやすいため、ほとんどの場合は問題ありません。
しかし、数日経っても浮きが小さくならない場合はトラブルの可能性があります。
マウスピース浮いた場合の対策は?
マウスピースが浮いた場合の対策として以下の4つを紹介します。
- 1つ前に使っていたマウスピースに戻す
- チューイーを1日30分以上使う
- マウスピースの20時間の着用時間を守る
- 担当の歯科医師への相談
それでは1つずつ見ていきましょう。
1つ前に使っていたマウスピースに戻す
まずは、1つ前に使っていたマウスピースに戻してみましょう。
新しいマウスピースに交換をしたあとは、浮きやすくなります。
数日経っても浮きが改善されない場合は1つ前の物に戻すとぴったりと装着できる場合があります。
歯や骨の特性によって、歯の動きが計画より遅いのかもしれません。
1つ前の方がフィットしやすい場合があるため、前のマウスピースをしばらく装着してみましょう。
次のマウスピースが浮いた時のために、1つ前のマウスピースは保管するようにしましょう。
インビザラインの正しい洗浄の仕方や保管方法については以下の記事で詳しく説明しています。
チューイーを1日30分以上使う
マウスピースを着けるときだけではなく、浮いていると感じたときにもチューイーを噛むようにしましょう。
1日30分以上チューイーを使うようにするのがおすすめです。
浮いている部分を重点的に、チューイーを噛んでみてください。
そのあと、全体を噛むとさらにマウスピースがフィットします。
マウスピースの20時間の着用時間を守る
マウスピースは1日最低20時間装着しましょう。
インビザライン矯正が失敗に終わる最も多い原因は、着用時間不足です。
マウスピースの装着時間が足らないと歯は計画通りに動きません。
次のマウスピースも合わなくなってしまい、どんどん治療計画とのズレが蓄積されていきます。
ズレが大きくなると浮く原因にもなるため、20時間の装着時間をしっかりと守るようにしましょう。
マウスピースの装着時間が短いにもかかわらず新しいマウスピースへ進んでしまうと、実際の状態とのズレが大きいので違和感が出てしまいます。
毎日しっかりと装着し、予定通り歯が動いてから新しいマウスピースへ変えましょう。
担当の歯科医師への相談
長期でマウスピースが浮いている場合は、担当の歯科医師へ相談してください。
マウスピースが変形していたり、計画が遅れていたり、合わなくなってしまった場合には新しく作り直す必要があるかもしれません。
上記で紹介した対策でも改善されない場合や、浮きが大きくなったと感じたときには早めに歯科医師へ相談しましょう。
相談の際は以下項目を伝えると、歯科医師から適切な対応を教えてもらうことができます。
- どこが浮いているか
- マウスピースの番号は正しいか
- アタッチメントが取れていないか
- マウスピースに穴が空いていないか
- マウスピースが変形していないか
- マウスピースにヒビはないか
- どのような対策をしたか
「まあ大丈夫だろう」と自己判断せずに担当の歯科医師へ相談をしてください。
まとめ:芦屋M&S歯科・矯正クリニックは総合スキルのしっかりした大型総合歯科
インビザラインが浮くのはよくあることです。
特に新規交換時は一定程度の浮きや違和感は仕方ありません。
チューイーを長めに噛むなどして対策しましょう。
多くの方が勘違いされている点ですが、マウスピース矯正は常に計画通り進行していく治療ではありません。
矯正期間中は、多くの患者様が予測もしなかった事態やトラブルが発生することがあります。
ですから、矯正歯科を選ぶ場合は「審美矯正専門歯科」や「XXX矯正法専門歯科」ではなく、総合スキルのしっかりした歯科を選びましょう。
芦屋M&S歯科・矯正クリニックは、各分野のエキスパート歯科医がそろった大型総合歯科です。
インビザライン矯正においても、最新年間症例数の多い歯科にのみ与えられるプラチナ認定を持っています。
歯列矯正をご検討の方は、芦屋M&S歯科・矯正クリニックへ気軽にご相談ください。
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