この記事の概要は？
出っ歯で悩んでいる方は少なくありません。マウスピース矯正は低侵襲な治療法として期待されていますが、時として逆効果もあるのが現状です。
本記事ではマウスピースで出っ歯を矯正検討中の方のために、効果的なマウスピースの選び方や適切な出っ歯矯正治療判断のポイントを丁寧に解説します。知識を深め最適な治療法選択の一助となる内容となっておりますので、出っ歯が気になる方はぜひ参考にしてください。
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芦屋M&S歯科・矯正クリニック理事長の松岡です。 芦屋M&S歯科・矯正クリニックは2003年に兵庫県芦屋市で開院しました。医師全員がインビザライン治療（マウスピース治療）・小児矯正・咬合誘導で秀でています。 インビザライン治療では1年間の症例数実績によって表彰される「プラチナステータス」に公式認定されています。 このブログで、インビザラインを始めとするマウスピース矯正、ワイヤー矯正など歯並びに関するさまざまな疑問にお答えします。もし、このブログで分かりにくい点がありましたら、お気軽にお問合せください。
こちらでインビザラインのメリット・デメリット、価格、矯正期間など知りたい情報を初めての方向けにまとめています。
マウスピース矯正で出っ歯は治る？
マウスピース矯正による出っ歯の平均的な改善度は、上下顎前歯部で3～5mm程度の効果があるとされています。ただし個人差やケースによる適応の差異が大きい治療法のため、より高い改善効果を得るには適切な症例選択と治療法選択が必要不可欠です。
マウスピース矯正で出っ歯を治す仕組み
マウスピース矯正は、マウスピース（アライナー）を用いて出っ歯を押し戻すことで歯並びの矯正を図る治療法です。突出した出っ歯にマウスピースの力点を設定し、その歯冠を口蓋側や舌側へ持続的にプッシュするような構造になっています。
マウスピースの形状や力の強さ、矯正方向の設定次第で、ある程度自由に出っ歯の移動量や 移動方向をコントロール可能です。
こうすることで出っ歯に対して口蓋側や舌側への矯正力が加わり、徐々に出っ歯が改善していきます。マウスピースの素材であるウレタンが持つ形状記憶性も大きな力となっています。
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マウスピースによる出っ歯矯正のメリット・デメリット
出っ歯矯正におけるマウスピース矯正のメリット・デメリットを説明します。
マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正の大きなメリットとしては、比較的低侵襲な治療法で通院しながらの矯正が可能な点があげられます。また矯正期間もブラケットを歯に装着するワイヤー矯正より短期間で効果が得やすく、費用も定額で明快です。
審美性の面でもメタルアレルギーへの配慮が必要ない点や、装着感・外観への影響がブラケットに比べて小さい利点があります。
マウスピース矯正のデメリットとリスク
マウスピース矯正では、着用時間や着用方法が患者に依存するため出っ歯の移動量や移動速度に個人差が大きいのが現状です。したがって十分な効果が得られない可能性や、予定より治療期間が長引くリスクがあります。
対策として、定期的なマウスピースの調整と併用する力のかけ方の指導が重要です。
また前歯部に限った部分的な歯の移動となるため、少しでもズレや角度の狂いがあると違和感が強く意識され易くなります。このため治療開始前にシミュレーションやレントゲンによる十分な検査が必要不可欠です。
自分の出っ歯にマウスピース矯正は適している？
マウスピース矯正の適応症例として改善しやすい症例の特徴と、治療が難しい特徴を明確化したいと思います。あわせて自分の出っ歯がマウスピース矯正に適しているか判断するポイントについても解説します。
マウスピース矯正で治せる出っ歯の症例
マウスピース矯正で効果的に治療できる出っ歯の特徴としては、上顎前歯を口蓋側または舌側方向へ3～5mm程度傾斜を矯正する症例が該当します。このような比較的軽度の前歯部の出っ歯であれば、マウスピースを使った歯の押し戻しによって適切な歯並びが得られる可能性が高いです。
マウスピース矯正で治すのは難しい出っ歯の症例
上下顎前歯が唇側方向へ7～8mm以上突出している重度の出っ歯症例では、マウスピース単独でのアプローチは困難なことが少なくありません。その場合でも抜歯や他の矯正装置との併用によって治療可能なケースがあります。
例えば適切な抜歯を組み合わせたり、ワイヤー矯正とマウスピースを使い分けることで、より安定した結果を得られる可能性が高まります。
またインビザライン社のマウスピースは、他社と比較してもより重度な出っ歯症例に対しても適用できる特徴があります。
マウスピース矯正適応の判断
自分の出っ歯がマウスピース矯正に適しているかどうか判断するうえでは、出っ歯の部位と程度に加え、歯ずれや開閉、対合の状態をシミュレーションやレントゲン検査で確認することです。
口腔内環境も考慮しつつ、慎重に適応を判断するプロセスが欠かせません。多角的な検討を経て、最適な矯正法をクリニックと相談しながら選択することが大切です。
マウスピースでの出っ歯矯正の方法
マウスピース矯正では、治療開始前に出っ歯の状態を確認するための検査が行われます。その上で個々の症例に合わせたマウスピースが設計・作製され、実際に装着して出っ歯の移動を開始します。
その後は定期的なマウスピースの調整と併せて、歯の移動状況をフォローしながら段階的に治療を進めていきます。
治療期間と費用について詳しく説明します。
マウスピース矯正で出っ歯を治療する期間
マウスピース矯正に要する期間は、矯正内容や目標によって異なりますが、10～30カ月程度が一般的です。特に口腔内の状態や症例の難易度による影響が大きいため、事前の十分な検査と評価が必要不可欠となります。
マウスピース矯正で出っ歯を治す費用
マウスピース矯正にかかる費用は、使用するマウスピースブランドや種類、症例によっても異なりますが、概ねマウスピースの製作費用として10～60万円程度、加えて診療・フォローアップ料金がかかることが一般的です。
マウスピース矯正で出っ歯が治らない・悪化するケースはある？
マウスピース矯正では、ほとんどの症例で順調に出っ歯が改善していきますが、まれに思うような効果が得られない、あるいは逆に出っ歯が進行してしまうケースも実際に存在しています。
こうした不適切な結果に陥る理由とその対策、また安易な格安マウスピース選択の落とし穴についても解説します。
マウスピース矯正で出っ歯になることがある理由
マウスピース矯正で逆に出っ歯が進行してしまう主な原因は、マウスピースの設計・調整ミスや過剰な力のかけ方による影響が考えられます。この対策としては定期的なマウスピースと口腔内のチェックが欠かせません。
マウスピース矯正で出っ歯が悪化する理由としては、マウスピース自体の設計ミスに加え、装着後の追跡不足や口腔衛生の乱れによる歯ぐきの炎症が影響しているケースも少なくありません。
また壊死歯や不適切なクラウン治療歯の存在も、マウスピースの装着に耐えられず力の不均衡から出っ歯が進む要因にもなり得ます。これらの原因を見極めつつ、口腔環境とマウスピースの双方の再確認が欠かせないでしょう。
格安マウスピース矯正ブランドに潜む落とし穴
近年増加している低価格のマウスピース矯正ブランドでは、歯が奥の方向へ重度に傾いた出っ歯のケースなど、特に改善が難しい症例に対しては十分な効果が望めません。製作から進行追跡までの情報量や個別対応力が十分ではないからです。
特に口蓋側への重度咬合症例などで改善を望むのであれば、より重度な矯正を可能にするインビザラインを扱える正規の矯正専門歯科医を選択することが欠かせません。インビザラインは、口腔内の状態や症例の特性に応じた最適なマウスピースが製作されます。
また装着後も綿密な追跡指導が欠かせない体制となっており、こうした個別対応力の高さが重度な出っ歯症例に対しても安定した改善効果を得られる大きな要因となっています。
安易な選択はかえって出っ歯を悪化させかねないリスクがあることに注意が必要です。
まとめ
マウスピース矯正は出っ歯改善効果がある低侵襲な治療法ですが、場合によっては逆に悪化させるリスクもあります。適切な症例選択と専門医の治療が欠かせないことを知っていただけたらと思います。日頃の歯と口の健康管理や正しい知識もまた大切です。気になる出っ歯がある場合は専門医の判断を仰ぎましょう。
日曜日も診療可能！緊急時も安心の芦屋M&S歯科・矯正クリニック。お忙しい方のための診療時間をご用意しております。WEBかお電話でお気軽にご予約を。
よくある質問
マウスピース矯正は出っ歯に効果がある？
マウスピース矯正は口の中に装着する装置を使って出っ歯を押し戻すことで歯並びの矯正を図る治療法です。臨床事例からマウスピース装着によって出っ歯が改善した例が確認されています。ただし効果の個人差が大きく、重度な症例では限界もあることに注意が必要です。
自分の出っ歯がマウスピース矯正に適しているか判断する方法は？
マウスピース矯正の適応については、出っ歯の部位・程度に加えて骨格的特徴や他の歯列・咬合の状態なども総合的に判断する必要があります。自己判断は困難なため、矯正医による丁寧な診断が欠かせません。適切な症例選択こそが良好な結果への鍵となります。
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