この記事の概要は?
矯正治療で口元が下がりすぎてしまったと聞いた
心なしか口元が下がっているような感じがする
歯列矯正で口元が変化してしまうのではないか、変化した口元が治せるのか、気になっている方や心配な方もいるのではないでしょうか。
この記事では、歯列矯正専門医が歯列矯正における口元が下がりすぎる事象について、実際に口元が下がるのか、原因や防止方法を解説しますので参考にしてください。
矯正を検討する際に、自分の歯列が矯正が必要なレベルかどうかわからない場合は以下の記事も参考にしてください。
歯列矯正で口元が下がることがある?
歯並びを綺麗にするための歯列矯正において、口元、特に口角が下がることはあり得ます。
幸い、芦屋M&S歯科・矯正クリニックではほとんどそういった事例は聞きません。
どのような治療が原因なのかはこのあと詳しく解説しますが、治療とは別に「経験が少ない歯科医師だった」「精密検査が足りない」といった要因が関係している場合もあるのです。
歯列矯正は歯科医師の技量によって仕上がりなどが異なり、カウンセリングや精密検査がとても重要になります。
症例を多くこなしている経験豊富な歯科医師であれば、口元が下がりすぎてしまうことは少ないでしょう。
これから矯正治療を始める方、すでに矯正治療をしていて口元が下がりすぎていると感じている方は、原因や防止策などを知って後悔をしないようにしましょう。
関西随一の実力派プラチナ認定医芦屋M&S歯科・矯正クリニックに歯並び矯正をお気軽にご相談ください。
口元が下がるとこんな危険が!
口元が下がりすぎてしまうと、以下のような危険があります。
- ほうれい線が濃くなり老けて見える
- 口元がたるみシワになる
それぞれを詳しく見ていきましょう。
ほうれい線が濃くなり老けて見える
口元が下がりすぎると、ほうれい線が濃くなって以前よりも老けて見える危険性があります。
特に出っ歯やゴボ口、しゃくれと言った、前に出過ぎている歯並びをきれいにするときには口元が引っ込みます。
そのため、ほうれい線が深くなることがあるのです。
歳を取るにつれて口周りの筋肉は弱くなり、皮膚の厚みも薄くなります。
そのため、歯列矯正で発生するほうれい線のたるみが戻るのに時間がかかったり、完全には戻らないこともあるでしょう。
歯列矯正をしてしばらく経っている場合には、年齢によってほうれい線が濃くなった可能性もあります。
矯正中や矯正直後の場合には、歯列矯正によってほうれい線が目立っている可能性が高いでしょう。
口元が下がる以外にも、歯列矯正によって頬がこけたようになって老け顔に見えてしまう方がおられます。
口元がたるみシワになる
口元が下がりすぎることで、口元がたるんでシワができてしまうことがあります。
前歯が出ている方など歯の生えている角度を変えた場合、歯の向きに比例して口元も引っ込んでいきたるむ場合があるのです。
たるんでしまうと余った皮膚がシワになってしまうことがあります。
口角からあごにかけて縦に伸びるしわのことで、マリオネットラインと呼ばれています。
人形劇に使われるマリオネット人形の口元の線と似ているのでつけられた名称です。
歯列矯正では、口元のたるみが原因でシワができてしまうこともあるので注意しましょう。
年齢が上がるほど、口周りの筋肉は弱くなり、皮膚の厚みも薄くなります。
そのため、ほうれい線と同じように歯列矯正で発生する口元のシワがなくなるのに時間がかかったり、完全には戻らないこともあるでしょう。
矯正治療で口元が下がりすぎる5個の原因
歯列矯正で口元が下がりすぎる原因として以下の5つが考えられます。
- 必要がない抜歯をした
- Eラインを考えて矯正しなかった
- 下顎に合わせすぎた治療
- 出っ歯の治療で歯の角度を変えた
- 歯を奥に動かしすぎた
原因を1つずつ詳しく見ていきましょう。
必要がない抜歯をした
抜歯をする必要がない歯並び矯正なのにもかかわらず、抜歯をしてしまうことが原因となっている場合があります。
歯を動かしたり歯を収めたりするスペースがどうしても足りない方は、矯正の際に抜歯を行わなければなりません。
しかし、シミュレーション不足がきっかけで不要な抜歯をしてしまう矯正医師が多いのも事実です。
不要な抜歯により、歯が引っ込みすぎてしまう場合もあり得るのです。
このように、必要がない抜歯が原因の1つとなっています。
抜歯が必要な症例についてはこちらの記事で解説しています。
Eラインを考えて矯正しなかった
治療の際に、Eライン(横顔の綺麗なライン)を考えずに矯正をしてしまうことも原因の1つです。
歯列矯正では、前方から見た歯並びのほかにも以下を踏まえて計画を立てて治療をしなければなりません。
- 顎の位置
- 歯の角度
- 口元の厚み
- 口元の形
- 目元の位置
- おでこの位置
上記の内容を踏まえた治療計画が作られていない場合には、Eラインが崩れてしまったりバランスが悪くなってしまったりするため、口元が下がることがあるのです。
下顎に合わせすぎた治療
出っ歯や口元が盛り上がっている「口ゴボ」の治療で、下顎を基準にしたことが原因で矯正後に口元が下がることがあります。
下の歯を上の歯が覆ってしまっている口ゴボの治療は、上の歯の角度を変えたり位置をずらしたりします。
下顎の位置だけを見て上の歯を動かしたり抜歯をしたりすることで、口元が下がりすぎてしまうことがあります。
特に「下顎が上顎より小さい」「上顎より下顎の位置が奥まっている」場合は全体のバランスに注意することが必要です。
全体のバランスを見ながら矯正してくれるスキルの高い矯正歯科を選びましょう。
口ゴボの治療方法についてはこちらの記事で解説しています。
出っ歯の治療で歯の角度を変えた
出っ歯の方が治療で前歯の角度を変えることで、口元が下がり過ぎる原因になることもあります。
出っ歯の方は歯の角度を変えて歯並びを綺麗にすることが多いですが、歯と一緒に上唇が下がるため、口元が下がることがあるのです。
出っ歯の治療方法についてはこちらの記事で解説しています。
歯を奥に動かしすぎた
歯列矯正では、歯を奥に動かして歯を収めるスペースを作ることがありますが、歯を奥に動かしすぎてしまうと口元が下がりすぎてしまいます。
患者さまが思っていたイメージと違うことで下がりすぎたと感じる場合もあります。
このあと紹介する防止策や対処法で口元の下がりすぎを防ぐようにすることが大切です。
口元が下がりすぎにならないため6つの防止策&対処法
口元が下がりすぎないための防止策と対処法が以下です。
- 食事の際によく噛む
- よく話しよく笑う
- しっかりと検査してくれる矯正歯科を選ぶ
- 治療開始前に不安をしっかりと伝える
- セカンドオピニオンを受ける
- 別の矯正歯科へ転院する
治療開始前と治療中で方法が異なりますので、自分に合っている方法を参考にしてください。
食事の際によく噛む
矯正中の食事でもよく噛むことを意識して、口まわりの筋肉を鍛えましょう。
柔らかいものだけでなく歯ごたえがある食材を積極的に選ぶことも大切です。
インビザラインのようなマウスピース矯正であれば、矯正中でもマウスピースを取り外して通常通り食べられます。
一口につき30回以上を目標とし、左右均等にゆっくりと噛む習慣をつけましょう。
アライナー(マウスピース)を着けたまま食べられるガムについてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
よく話しよく笑う
よく話し、よく笑うことで表情筋が鍛えられ、口角が上がりやすくなります。
矯正中は、着用しているアライナーやワイヤーが気になって普段以上に無口になってしまう方も多いようです。
矯正期間中も意識して他の人と話して口元の表情筋を使いましょう。
逆に普段からあまり喋らず無表情の状態が続くと、表情筋が衰えますので注意が必要です。
インビザラインを始めとしたマウスピース矯正であれば、アライナーを着用していることは周囲にほとんどわかりません。
国内で入手できるマウスピース矯正ブランドの機能や費用の比較はこちらの記事をご覧ください。
しっかりと検査してくれる矯正歯科を選ぶ
口元が下がる原因として、歯科医師の技量や精密検査が足りないことがあります。
これが最も大切なポイントです。
矯正歯科の選び方で仕上がりが異なることはよくあります。
カウンセリング時や治療開始前に、しっかりと検査をしてくれて、希望を聞いてくれる矯正歯科を選ぶようにしましょう。
治療開始前に不安をしっかりと伝える
治療開始前に「口元を下げたくない」などの希望や不安をしっかりと伝えることも防止する上で重要です。
ちゃんとした歯科医であれば、患者の希望を汲んで治療計画を決めてくれます。
納得せずに治療を始めてしまうと後悔に繋がることもあるため、納得できてから治療を開始することがおすすめです。
セカンドオピニオンを受ける
治療中で口元の下がりすぎが気になる方は、別の矯正歯科でセカンドオピニオンを受けるようにしましょう。
別の医師の意見が参考になる場合もあるため、他の矯正歯科で見てもらうことで新たな治療方針を見つけてもらえることができる場合もあります。
受けた際には、担当の歯科医師に結果をきちんと伝えるようにしましょう。
芦屋M&S歯科・矯正クリニックでも、矯正開始前や矯正が始まってからもセカンドオピニオンを確認するお客様が来られることがあります。
違う観点からアドバイスできることもあるかもしれませんので遠慮せずにおいでください。
セカンドオピニオンの後、芦屋M&S歯科・矯正クリニックに転院される方もおられますし、そのまま現在のクリニックで治療を続ける方もおられます。
別の矯正歯科へ転院する
「このままで大丈夫なのかな」など治療方針などに不安がある場合には、別の矯正歯科へ転院するのもおすすめです。
治療途中でも対応してくれる矯正歯科もあり、口元が下がりすぎてしまっている場合の対応をしてくれることもあります。
芦屋M&S歯科・矯正クリニックでも、他クリニックから転院して来られる方が多くおられます。
転院をする際には、基本的に現状の医院からの紹介状や診断書は必要ありません。
現在の口内環境と治療の経緯を確認できれば大丈夫です。
ただし、現状のクリニック様でのお支払い状況については忘れずに確認しましょう。
まとめ:歯列矯正で口元が下がりすぎたらセカンドオピニオンや転院を
歯を動かす歯列矯正では、口元が下がりすぎてしまうこともあります。
しかし、不要な抜歯やEラインの考慮など未然に防ぐこともできる場合もあるため、矯正歯科選びがとても重要です。
矯正歯科であれば、どこでもいいのでしょうか?
歯列矯正は、どんな事態にも対応をすることができる症例や実績の多い矯正歯科を選ぶようにしましょう。
口元が下がりすぎて治療をやめてしまう方もいますが、治療中の場合にはセカンドオピニオンを求めたり、転院を検討するのもおすすめです。
関西随一の実力派プラチナ認定医芦屋M&S歯科・矯正クリニックに歯並び矯正をお気軽にご相談ください。