この記事の概要は?
抜歯はしたくないけれど出っ歯は治したい
抜歯矯正でどのくらい口元が引っ込むのだろう?
逆に引っ込みすぎるのも不安
出っ歯や口ゴボで口元の悩みを持っている方の中には、抜歯矯正でどのくらい効果が出て引っ込むのか気になる方も多いかと思います。
抜歯矯正において、口元が引っ込みすぎてしまう可能性もゼロではありせん。
腕の良いドクターほど、矯正治療をするさいは口元が引っ込み過ぎないよう加減を巧みに調整します。
どれくらい引っ込むのかよりも、引っ込みすぎてしまうことの方が心配になるケースもあり得ます。
抜歯矯正について、口元がどれくらい引っ込むのか、前歯が引っ込みすぎてしまう事態を避けるポイントを解説していきます。
インビザライン矯正で抜歯矯正をする際の注意点についてはこちらの記事で分かりやすく説明しています。
抜歯矯正で出っ歯はどれくらい引っ込む?
抜歯矯正をするとほとんどの場合で口元は確実に引っ込みますが、どれくらい引っ込むのかは一人ひとり異なります。
矯正を検討する際に、自分の状態が矯正が必要なレベルかどうかわからない場合は以下の記事を参考にしてください。
一般的に抜歯矯正で抜くことが多いのは第一小臼歯(糸切り歯の一つ奥の歯)です。
第一小臼歯の幅はだいたい6〜7.5mmくらいなので、抜歯すればそれだけ前歯を収めるスペースができます。
しかし、抜歯によって生じたスペースの大きさと、前歯を引っ込ませることのできる量は比例するとは限りません。
不必要な抜歯やEライン(横顔)を考慮しない矯正をすると、口元が引っ込みすぎてしまう原因ともなります。
出っ歯(上顎前突)になる原因、矯正する方法、似た症状がわかる記事を以下でまとめています。
なぜ引っ込み具合に個人差があるの?
個人差が生じるのは、骨格や歯の大きさ、歯茎や唇などの厚み、噛み合わせなどが一人ひとり違うからです。
そのため、第一小臼歯を抜いたからと言って一概に「口元が7mm引っ込みます」とはなりません。
逆に言えば、口元を7㎜引っ込めさせるために必ず第一小臼歯を抜歯しなければならないわけでもありません。
例えば、歯が前に傾いて出っ歯や口ゴボになっている場合は、抜歯によるスペース確保の効果が出やすいので大きく引っ込む傾向があります。
逆に口元の引っ込み過ぎを心配する必要があるかもしれません。
また、抜歯せずに歯の横を削るストリッピングをすれば、前歯をそろえるための十分なスペースを作れる場合もあります。
顔のバランスや噛み合わせ、骨格の位置を踏まえてバランスを見ながら患者の希望を叶えてくれる矯正歯科医を選びましょう。
矯正治療で抜歯が必要となるケース
矯正治療において抜歯が必要となるケースなのは以下のような状態です。
- 歯を引っ込めるためのスペースが足りない
- 噛み合わせが大きくずれている
- 歯が大きい
出ている歯を内側に引っ込めるためのスペースが足りない方は、抜歯をすることが多いです。
「安いだけ」「思った仕上がりには程遠い」格安矯正で失敗した方はこちらをご覧ください。
口元が引っ込みすぎるとどんな影響がある?
抜歯矯正で口元が引っ込みすぎた場合、以下のような影響が考えられます
- 頬がこける
- 口元にシワができる
- ほうれい線が濃くなる
- しゃくれたように見える
- 噛み合わせがずれることもある
口元が引っ込むことで顔が変わったように見えたり、老けて見えたりすることがあります。
口元が引っ込み過ぎたら元に戻せる?
抜歯矯正で口元が引っ込みすぎた場合に元に戻すことはできます。
しかし、既に歯が奥に移動しているため、矯正にさらに時間がかかってしまいます。
前へ歯を戻しても歯の本数が矯正前と異なるため、歯と歯の間にすき間ができるすきっ歯になる可能性もあるのです。
見た目や噛み合わせが合わなくなる可能性だけではなく、Eラインと呼ばれる横顔の理想的な形が崩れてしまうことも考えられます。
そのようなリスクを考えると出っ歯や口ボゴの矯正で「とりあえず引っ込ませて戻す調整をする」のはお勧めできません。
慎重に引っ込み具合を調整しながら矯正を進めていく方が断然優れています。
口元が引っ込みすぎるのを防ぐには病院選び
口元が引っ込みすぎるのを防ぐためには、矯正治療開始前に以下の点を意識して矯正歯科を決めることが重要です。
- 矯正開始前の精密検査をしっかりしてくれるか
- こなしている症例が多く、経験豊富か
- どのマウスピースブランドを扱っているか
ちなみに、芦屋M&S歯科・矯正クリニックでは、出っ歯矯正で口元が引っ込みすぎてバランスが崩れたというような事例はほぼ聞いたことがありません。
矯正治療では矯正前の精密検査が大変重要です。
ですから、しっかりと検査をしてくれる矯正歯科を選びましょう。
また、経験不足の歯科医師は、不必要・無意味な抜歯や非現実的な歯の移動をシミュレーションしがちです。
こなしている矯正症例が多い経験豊富な歯科医師を選ぶようにしましょう。
効果的な抜歯をすることで望み通りの歯並びになるケースも多いので、しっかりと抜歯について納得した上で治療に進むのがおすすめです。
意外に見過ごされがちなのが、その歯科医院が取り扱っているマウスピース矯正のブランドです。
ブランドによっては、初回のみ歯科医院で検査して、後は完全に自宅でマウスピースの交換を患者様が行うシステムの場合もあります。
最近は、まったく歯科に行かずに矯正を始められるブランドも出てきました。
以下では、中程度以上の出っ歯や口ゴボの方への適応状況について説明します。
通院不要マウスピースはどう?
「通院不要」を売りにしているマウスピース矯正ブランドも多いようです。
確かに、ごく軽度のプチ矯正レベルであれば通院の必要性はそれほど高くないかもしれません。
出っ歯や口ゴボの悩みで来院される患者様の多くは前歯数本の角度を少し変えれば済むレベルではないのが現実です。
実は奥歯の移動や抜歯をしないと、患者様が希望する歯並びにならないことも珍しくありません。
また「口元が引っ込み過ぎてない?」と不安になったときに対応できる歯科医がいないのは不安材料です。
口元の引っ込み具合などを定期的に歯科医師が確認できるように、矯正期間中も通院ができるブランドを選びましょう。
インビザラインであれば定期的な通院を前提に治療計画が組まれていますし、全国2,000以上のクリニックや矯正歯科で扱っているので安心です。
抜歯矯正でよくある質問
抜歯に関する以下の2つについても解説していきますので、参考にしてください。
- 抜歯をすることが多い歯はどの歯?
- 抜歯でできた隙間はどれくらいの期間で埋まる?
抜歯をすることが多いのはどの歯?
矯正治療において、抜歯をすることが多いのは以下の歯です。
- 前から4番目と5番目の歯
- 通常よりも多く生えている歯
- 親知らず
前から4番目と5番目にある小臼歯(しょうきゅうし)を抜くことが多いですが、過剰歯とも呼ばれる通常よりも多く生えている歯や親知らずを抜くこともあります。
抜歯でできた隙間はどれくらいの期間で埋まる?
小臼歯を抜歯した場合には、すき間は半年〜1年ほどの期間で埋まる方が多い傾向にあります。
長い期間が必要なのは、歯を移動させるのに時間がかかるためです。
骨を作る細胞と骨を溶かす細胞が交互に働いて徐々に歯を根元から移動させていきます。
小臼歯の大きさは、5mm〜7mm平均となっており、1ヶ月に移動できる距離は0.5mm〜1mmほどのため半年〜1年ほどかかるのです。
歯列矯正で歯が動く仕組みについて、こちらの記事でイラストを使って分かりやすく説明しています。
まとめ:治療の進行状況に合わせ対応できる歯科医師選びを
出っ歯や口ゴボの抜歯矯正でどれくらい引っ込むかは一人ひとり異なりますが、逆に口元が引っ込みすぎるのも心配です。
元の状態に近づけることはできますが、抜歯をすると完全には元に戻せません。
矯正歯科選びが重要となります。ネットを見ると「抜歯矯正なら○○当院へ!」と宣伝している歯科医院が沢山あって、迷ってしまいます。
症状や治療の進み具合に合わせてしっかりと処置のできるスキルを持っている歯科医師を選ぶようにしましょう。
抜歯をすることで希望通りの仕上がりになる場合も多いため、しっかり歯科医師と相談をしてから治療に進むことをおすすめします。
関西随一の実力派プラチナ認定医芦屋M&S歯科・矯正クリニックに歯並び矯正をお気軽にご相談ください。